豪華な夕食を前に、なぜか全員待機
私の実家では、食事の時間になると、それぞれが席についたタイミングで食べ始めることが多く、特に決まったルールはありませんでした。
ところが義実家では、食事の前に少し独特な決まりがありました。料理が並んでも、義父が席につき「いただきます」と言うまでは、みんな正座したまま待つのです。
初めてその光景を見たとき、私は少し驚きました。
大人だけならまだしも、その日は4歳の娘も一緒。目の前にはおいしそうな料理が並んでいるのに、娘が大人しく待っていられるかどうかが気になって仕方ありませんでした。
「まだ食べないの?」と言い出さないかな。先に手を伸ばしてしまわないかな。そんなことを考えながら、私は隣に座る娘の様子を何度も確認していました。
厳しいルールかと思っていたけれど…
私の心配をよそに、娘は周りの様子を見ながら、義父の「いただきます」まできちんと待つことができました。
そして、いざ食事が始まると、義父は娘に話しかけたり、みんなの会話を楽しんだりと、とてもうれしそうな様子。そんな姿を見ているうちに、義父は「自分が声をかけるまで待たせたい」のではなく、家族みんなでそろって食事を始める時間を大切にしているのかもしれないと思いました。
その後、帰省を重ねるうちに娘も義実家での食事の流れに慣れ、いつしかみんなで「いただきます」をするのが自然になっていきました。
最初は戸惑ったルールも、義父が家族で食卓を囲む時間を大切にしているとわかってからは、受け止め方が変わった気がします。今では、みんなでそろって「いただきます」をする時間を、温かいものだと感じています。
著者:若林波留/30代女性・母親、会社員。
イラスト:マメ美
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年9月)
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