「彼女はいる?」取引先の担当者に聞かれて
ある日、取引先の担当者・B田さん(仮名)との打ち合わせを終え、少し雑談をしていたときのことです。
B田さんから「聞きづらいんですが、A木さんって今、付き合っている人はいますか?」と尋ねられました。
理由を聞くと、以前うちの会社を訪れた際、同じ部署の部長がA木さんを見かけてから、気になるようになったのだとか。ただ、いきなり個人的に誘うのもためらわれ、私にそれとなく聞いてみた、ということでした。
普段から婚活に励んでいた様子だったA木さん。よく「いい人がいたら紹介してください」と話していたため、「付き合っている人はいないと思う」と前置きしたうえで、何人かでの食事を提案しました。
こうして後日、A木さんや部長、B田さん、私を含む数人で食事をすることになったのです。
「今日は私が主役ですね」
A木さんは、取引先の部長が自分に興味を持っていると知ると、「じゃあ、今日は私が主役ってことですね」と、にんまり。当日、A木さんはいつも以上に気合いの入った服装で現れました。
あまりの自信に、私は思わず「主役かどうかは、どうかな……。せっかくだし、まずはみんなで楽しく話そうよ」と返しました。
食事会が始まると、A木さんはすぐさま部長の隣に。部長がつけていた高そうな時計に対して「素敵ですね」とすぐに話題にし、仕事や休日の過ごし方まで積極的に質問していました。
以前から、A木さんは結婚相手には経済力を強く求めていると話していました。そのため、部長という立場や余裕のある雰囲気を見て、かなり興味を持ったよう。部長のほうもA木さんに好意を抱いていたためか、2人はすぐに打ち解けていました。
そのまま交際、そして結婚へ
その後、A木さんと部長は何度か食事に行くようになり、やがて交際を始めたと聞きました。
A木さんはとてもうれしそうで、「やっぱりあの食事会、行ってよかったです」と何度も話していました。それからしばらくして、2人は結婚することに。生活環境が変わることもあり、A木さんは会社を退職しました。
退職前も、「やっぱり結婚相手は安定している人が一番ですよ」と満足そうに話しており、私もそのときは、うまくいってよかったと思っていました。
結婚後に聞いた意外な話
ところが、A木さんが退職してしばらくたったころ、同僚から「A木さん、旦那さんの女性関係で揉めているみたい」と聞いたのです。詳しい事情まではわかりませんでしたが、結婚後に別の女性との関係がわかり、夫婦で話し合いになっているとのことでした。
もちろん、夫婦のこと、退職して連絡先も知らないことから、私からA木さんに詳しく聞くことはしませんでした。
ただ、2人が知り合うきっかけを作ったのは私でもあります。あのときは、A木さんも部長も楽しそうにしていましたし、まさかこんなことになるとは思ってもいませんでした。
紹介したこと自体が悪かったとは思いませんが、話を聞いたときは「余計なことをしてしまったのかな」と、少しだけ責任を感じたのも事実です。その後、2人がどうなったのかはわかりません。A木さんが穏やかに過ごせていればいいなと思っています。
イラスト:わかまつまい子
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!