ヨウタくんの勉強がユキさんの娘より遅れていると知ったヨウタくんママは、焦ってしまい、対抗心をむき出しに。塾の帰り際、ユキさんがヨウタくんママに挨拶をすると、一瞬鋭い目つきでユキさんのことを見ていたのです。塾から帰宅するなり息子に、どこがわからなかったのか、何分かかったのかなどを執拗に確認。その翌週も塾の迎えでユキさんとヨウタくんママは地獄のような雰囲気となり……。
ママ友からかけられた衝撃的な言葉
ヨウタくんを保育園に送っていく途中、ヨウタくんママはある過去を思い出していました。
それはヨウタくんママがママ友たちと食事会へ行ったときのことです。ママ友たちがヨウタくんママに口々に言いました。
「ヨウタくんは? 私立に行かないの?」
「公立なわけないよね? もう準備してるんでしょ?」
散々他のママ友の私立受験についてバカにしたあとに自分へも嫌味な口調で質問されたのです。思わずヨウタくんママは固まってしまいました。
そのような過去があり、ヨウタくんママはなんとしても息子を私立小学校に入れるのだと必死になっている様子。ヨウタくんママのスケジュールは息子の習い事に関することでびっしりです。
「明日の公文はヒナちゃんよりも早く終われるはず……」
ヨウタくんママは、先週息子がユキさんの娘よりも塾の課題を終えるのに時間がかかってしまったことに相当執着しているよう。
そして火曜日、ユキさんはヨウタくんママと塾の迎えのタイミングが重ならないようにと願っていました。ヨウタくんが先に到着していたので安堵していたユキさんでしたが、お迎えで結局ヨウタくんママと鉢合わせ。
この日も、ユキさんの娘のほうがヨウタくんよりも早く課題を終えていたのです。ユキさんは何も悪いことをしていないのに、なんだか地獄のような気まずい雰囲気に。そして次の瞬間……。
「……かわいそ」
ヨウタくんママが衝撃的な言葉を発したのでした。
◇ ◇ ◇
ヨウタくんママはママ友たちとの食事会で煽られてしまったようですね。けれども公立小も私立小もどちらにも良さがあります。また、ヨウタくんママのように、わが子を他の子どもと比べて焦ってしまうことは大小あれど誰しもあるのかもしれません。しかし、苦手なことも得意なことも子どもによって違いますし、子どもには個性があるもの。自分の子どもをしっかり見つめて、教育に関しても一人ひとりにあった環境を整えてあげられるとよいですね。ヨウタくんママも、ママ友たちの発言は気にせず、ヨウタくんの事をしっかり見つめて考えてほしいですね。