頭のけがって何科?
私が園に到着すると、頭にガーゼを巻き付けてしょんぼりしている長男と、先生が数人いました。私が長男に声をかけると、「ちょうど見ていないときに落ちてしまったようで、石に当たったんだと思います」と、黙っていた長男の代わりに当時の担任の先生が説明してくれました。
出血そのものは止まったものの、出血量が多く、周りの友だちが大騒ぎしてしまったのを本人なりに気にしていたそうです。「とにかく病院、でも、何科にかかればいいのか……」と混乱する私。見かねた先生が「近くに形成外科がある」と手書きの地図を渡してくれました。
まさかの展開に腰を抜かした私
病院に着き、医療機器を見て不安そうな長男。診察が始まると、「鉄棒から落ちて、おでこの少し上が切れたの。ばんそうこうでいい」と長男がやっと口を開きました。
先生は苦笑いしながら「これは縫わないとだめ。骨が見えそうだよ。お母さん、いいね? 」と縫合の準備を始めました。衝撃的な言葉に腰を抜かした私。本人は吹っ切れたのか、けろりとしていたのが救いでした。
それから、縫合した日の翌日、その翌日と受診し、家ではお風呂のあとに消毒。週に1度の経過観察は1カ月続きましたが、運動制限は3日で解消されました。縫ったところの髪の毛はもう生えてこないそうですが、本人もよく見ないとわからないそうです。数年経った今でも、目の前で子どもの頭が縫われていく姿を鮮明に思い出せる、衝撃的な体験でした。
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著者:安藤 はるか
小3、年長の男の子と2歳の女の子のママ。カラーセラピストとしてお悩み相談のサービスを運用中。