プロが伝授!スマホで子どもをかわいく撮ろう
最高の一瞬を逃さない! 思い出に残る写真を撮ろう
シャッターチャンスを逃さないこと。その点、スマートフォンならいつも持ち歩いているし、子どもがカメラを意識し過ぎないので自然な写真を撮ることができます。
けれど、子どもの動きが早くて写真がブレてしまう、いい表情をとらえたと思って撮影したのにタイミングがずれる、気が付けばいつも同じような写真を撮っている……といったことはありませんか? 撮った写真がどうもイメージした物と違うなんてことは、子どもの撮影ではよくあること。
かわいいわが子の写真は、多少ブレていたり明るさがおかしかったりしても、それだけで宝物! でも、ちょっとした工夫やコツで、お子さんの「奇跡の一瞬」が撮れたらもっとすてきですね。スマホを駆使して、お子さんの成長の一瞬、一瞬を1枚でも多く写真に残してみませんか?
子どもの写真をよりかわいく、よりかっこよく撮るコツ
くるくる表情が変わったり、動き回る子どもを撮ったりするのはなかなか難しいですね。かわいい子どもをよりかわいく撮るポイントをおさえれば、これまでの写真がプロっぽい仕上がりに! ぜひ実践してみてください。
子どもの撮影は「子ども目線」で
子どもを撮るときにまず頭に入れておきたいポイントは、子どもと同じ目線に立つこと。しゃがんで遊んでいる子どもを、おとなの目の高さから見下ろすかたちで撮ると、頭が大きく体は小さく写ってしまいます。よちよち歩きの子どものかわいさも、親目線から撮るとなかなかうまく伝わらないもの。撮影者が子どもと同じ目線に立つことで子どもが大きく写り、臨場感が伝わりやすい写真に仕上がります。
子どもの目線に合わせてみると見えてくるのが、子どもが普段感じている世界観。大きなジャングルジムや、いつもより高い空。目線でこんなに世界が変わって見えるのかと驚くくらい、違った景色が広がっています。子どもの世界観を味わいながら、子どもの目線にあわせてしゃがんだり、寝転がったり。子どもと一緒に遊びながら撮ると、想像もしないようなおもしろい写真が撮れるかもしれません。
親の目線で撮影 | 子どもの目線で撮影。躍動感が伝わってきます |
カメラ目線をあえて避ける
子どもの写真を撮るときに「こっち向いて~」「にっこり笑って~」などと言っていませんか? こう言われると、子どものほうは緊張したり、照れくさくなったりしてむしろ逆効果。また、カメラを向けられていることに気がつくと、子どもによってはピースをしたり、笑顔を作ったり。子どものカメラ目線はかわいいですが、いつも同じポーズや表情ばかりではおもしろくありませんよね。
あえてカメラ目線を外したあどけない表情や、遊んでいるときのキラキラした目の輝きなど、子どもの自然な表情はとっても魅力的! できるだけ素の表情が撮れるように隠れて撮ったり、こっそり近づいていってパチリと撮ったり、子どもがカメラを意識しないように撮影してみましょう。怒った顔、泣いた顔、何かに集中している顔、どんな表情も大切なわが子のベストショット。「うちの子、こんな顔もするんだ!」という新たな発見が生まれるかもしれません。
素の表情や自然な表情を狙ってみよう | 日常のささいなシーンもシャッターチャンス |
赤ちゃんの成長を写真で残す
長い一生のうちで、赤ちゃんの時期はほんのわずか。今しかない赤ちゃんの成長の記録や思い出を写真で残せたらいいですね。
赤ちゃんを撮影するときは、まずフラッシュをオフにしましょう。赤ちゃんに限らず、子どもの撮影でもフラッシュを使わないほうがナチュラル感がアップします。室内では、窓からの光だけでも雰囲気のある写真が撮れますし、薄いレースのカーテンを1枚はさむと、直射日光が適度に弱められて柔らかい印象に。白いシーツやバスタオルなどで赤ちゃんをくるんであげると、シーツやタオルの白がレフ版(撮影の際に光を反射させる板)の役割を果たし、スタジオ写真のような仕上がりになります。
赤ちゃんの手足は本当に小さくてかわいいですね。赤ちゃんが起きているときは動いてなかなか撮れませんが、寝ているときならじっくりと手や足、顔の一部分など、パーツのアップを撮ることができます。日常生活の中で、例えば離乳食を食べているときのスプーンを持つ手や、つかまり立ちの様子などを撮りためていくと、今しか撮れない素敵な生活の記録ができますね。
白いバスタオルがレフ版代わり |
ちっちゃな手足が撮れるのは今だけ |
とにかくたくさん撮る!
動きが予測しづらく、お気に入りの1枚を撮るのが難しい子どもの写真。ピンボケや手ぶれなど、イメージ通りに撮れないことも多々ありますよね。プロが撮る写真でも、たくさん撮った中からベストの1枚を選びます。フィルム写真のようにコストがかかるわけではないので、「うまく撮れなかった……」と落ち込むことなく、どんどん撮ってみましょう。
子どもの写真は、狙った意図と違う写真がベストショットになることだってあります。失敗を繰り返していくうちにカメラの腕も自然と上がっていきます。
連写機能のあるスマホなら、連写モードでの撮影がおすすめ。連写をすることで、思わぬ瞬間を逃さず撮影できるチャンスが高まります。運動会や学芸会など、絶対に外せないシーンを撮影したいときにも便利です。連写機能がない場合は、連写ができるアプリを利用して、連写撮影を楽しんでみましょう。
車の中でも気が付いたときにパチリ | 思わぬ一瞬を逃さず撮影 |
スマホだからできる、撮影のテクニックや機能
普段何気なく撮っているスマホのカメラ。高いカメラを使わなくても、ちょっとしたコツや機能を知っていれば、写真がもうワンランクアップします。「それ、スマホで撮ったの!?」」と驚かれるような1枚を目指してみませんか!
いいとこ撮りをしてくれる「HDR」で撮影
「HDR」とは、明るさの異なる写真を同時に撮影して合成してくれる、とっても便利な機能。晴れた屋外で撮影すると、太陽が当っている場所は白く、日陰は真っ黒になってしまうことがありますよね。「HDR」モードで撮影すると、フラッシュを使わなくても明る過ぎず、暗過ぎず、人間の目で見たような自然な明るさの写真を撮ることができます。
「HDR」は、スマホに基本機能として搭載されていれば、機能をオンにするだけで簡単に撮影ができます。ただし、「HDR」モードでは、複数枚の写真を撮影するため、被写体が動いているときは写真がブレやすくなってしまうのがデメリット。使うときはスマホをどこかに置くなど、なるべく固定して撮影するとよいでしょう。まずは実際に使ってみて、仕上がりを確かめてみるとおもしろいですよ。
HDRなしで撮影 | HDRありで撮影。白くとんでいた背景がはっきりと |
スマホならではの構図でかっこいい写真に
スマホのカメラのレンズは、基本的に本体の端についていますよね。スマホを地面に置くと、コンデジやデジタル一眼には難しい、地面スレスレのダイナミックな写真を撮ることができます。同じ物を撮っても、アングルが変わると写真のイメージはがらりと変わりますよ。
地面に置いて撮ると一体どのような写真になるのか、撮ってみないとわからないワクワク感も魅力的。普通に立って撮影したときには表現できない独特の世界観や臨場感が生まれるので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
虫の目線のような不思議な世界観 | 連写機能と地面撮りで躍動感あふれる1枚に |
遊び感覚で撮るインカメラ
スマホのカメラ機能でもう1つ便利なのが、インカメラ。スマホの液晶側に搭載されているカメラで、自分撮りにもよく使われる機能です。インカメラの状態で液晶側を子どもに向けると自分の顔が画面に映るので、子どもにとってはおもしろいですよね。
にっこり笑ってみたり、変な顔をしてみたり、画面に映る自分の顔で遊んでいる子どもを、一緒に遊んでいる感覚でパチリ。親子で一緒に楽しみながらの撮影もスマホならではですね。
赤ちゃんとの撮影もインカメラで楽しみながら | インカメラに向かって変顔! |
スマホのカメラアプリを大いに活用
スマホでの子ども撮影に慣れてきたら、もっと楽しくフォトライフが楽しめるカメラアプリを使ってみませんか。標準のカメラ機能ではできない使い方も、アプリ次第で可能になるところがスマホの魅力。スマホ撮影の醍醐味はアプリの活用にありといっても過言ではありません。
手ぶれ防止や色調補正などのアプリを使って本格的な撮影に挑戦したり、加工してSNSで共有したりなど、便利なカメラアプリは数多くあります。用途に合わせて使いこなして、スマホでの撮影を楽しんでくださいね。
何気ない日常のひとコマをハッピーに
子ども撮影がもっと楽しくなる、おすすめ無料アプリ
スマホでの撮影の醍醐味とも言えるのが、手軽に使えるカメラアプリの存在。ワンランク上の撮影を目指したり、撮影した写真を加工したりなど、新しい写真の楽しみ方ができるのはスマホならでは。数あるカメラアプリの中から、子ども撮影におすすめの無料アプリをご紹介します。
My Heart Camera |
ノハナ |
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かわいいハートのデコ素材がいっぱい! かわいい子どもの写真をハートのスタンプでもっとかわいく! ポップなものから大人っぽいものまで、ハートのスタンプがたくさん詰まった画像加工アプリ。「思いを込めると自動でデコれる」オートデコレーション機能も搭載。 |
毎月1冊、無料でオリジナルフォトブックが作れる 写真をスマホに残したままにしている方におすすめ。お気に入りの1枚をアップロードした瞬間からフォトブックの自動編集が始まり、20枚たまると簡単な手続きで注文できます。月1冊は無料(送料別)で作成OK! |
子どもの成長はとても早くて、本当にあっという間ですよね。ごはんを食べたり、遊んだり、お子さんのなんでもない日常のひとコマでも、撮りためていくと大切な成長の記録になります。いつも持ち歩いていて、気軽に撮れるスマホだからこそ撮れるシーンも多いはず。
今回ご紹介した撮影法は、難しいカメラ技術がなくてもできるシンプルなものばかり。お子さんのかわいい写真をたくさん撮って、親子の時間を楽しんでくださいね。
舘写真事務所所属
京都でカメラを学び、富山のスタジオにてコマーシャルフォトグラファーとして活動。
富山県内では希少な女性フォトグラファーであり、女性の美や子どもの表情を引き出した写真が高く評価されている。