聴力検査で再検査となり、耳の聞こえが心配です
生後1カ月の女の子を育児中です。生後5日目に聴力のスクリーニング検査をしたところ、両耳とも要再検査となりました。そこで、1カ月健診時に再検査をしましたが、耳鼻科での診察と詳しい検査が必要になりました。私にとっては5人目の子どもですが、初めての経験に戸惑っています。100%聞こえていないのでしょうか? 3カ月くらいは様子を見てもいいのでしょうか? 聴覚を刺激するようにできるだけ声をかけたり、ピアノを弾いたりしています。最善をつくしたいと思いますが、親としてできることをアドバイスいただけたら幸いです。
先天性難聴は1,000人に1~2人の割合で発症します。新生児期の聴覚スクリーニング検査によって聴覚に問題のある赤ちゃんを早期に発見することで、早期からの治療や療育に結び付けることが可能になりました。
この聴覚スクリーニング検査の流れについて、お話しします。病院で生まれたあと、自宅に帰るまでにこの検査をおこなうと、「パス(pass:通過)」「refer(リファ:要再検査)」のいずれかの結果が出ます。スクリーニング検査なので、音の聞こえのレベルまではわかりませんが、「refer」の結果が出る赤ちゃんは、スクリーニングの機器の種類にもよりますが1~数パーセントと言われています。ただし、新生児期には神経発達の未熟性や中耳に羊水が残っているために、「refer」の結果となる場合もあります。生後1カ月の再検査で、再度「refer」となった場合は、自院で精密検査をおこなったり、耳鼻科に紹介したりします。ちなみに、この聴覚スクリーニング検査はすべての分娩施設で実施されているものではなく、大部分が自費検査となっています。
ご質問の赤ちゃんに今できる最善のことは、紹介された耳鼻科を早めに受診し、必要な精密検査を受けていただくことと思います。