尾てい骨の近くに窪みがあり毛が生えています
先日出産した息子の尾てい骨の近くに窪みがあり、周りに毛が生えています。退院時に紹介状を渡され、MRI検査をすすめられました。自分なりに調べてみたところ、窪みの周りに毛が生えている場合、二分脊椎の可能性が高いと書かれていました。しかし、なぜ窪みの周りに毛が生えていると二分脊椎の可能性が高くなるのでしょうか? 今後は、どのように治療をしていけばいいのでしょうか?
二分脊椎症とは、生まれつき背骨の背中側の一部(椎弓)が欠損して脊髄神経が骨の外に出ている状態を言います。二分脊椎症には、脊髄髄膜瘤のように脊髄神経が直接皮下に露出している「開放性二分脊椎」と、皮膚(脂肪腫、血管腫、毛髪、皮膚洞などの異常を伴うこともある)に覆われて、表面から背骨の異常が見えない「潜在性二分脊椎」の2つに大きく分けることができます。ご質問の赤ちゃんは、潜在性二分脊椎症の可能性が考えられます。人の体は、その発生過程で細胞が内胚葉、中胚葉、外肺葉に分かれ、ここから体のさまざまな器官や組織が作られます。神経組織と皮膚はともに外胚葉由来です。神経外胚葉と皮膚外胚葉の分離障害により、さまざまな皮膚異常を伴う二分脊椎症が生じます。毛も外胚葉由来のため、二分脊椎症に合併して尾てい骨付近にしばしば有毛が認められます。まずは、MRI検査によって、正確に診断することが大切です。二分脊椎症の症状には、下肢の運動機能障害、膀胱直腸機能障害などがあります。治療は手術になりますが、なによりも正確な診断が必要です。
※質問に対する答えはあくまでも「参考意見」としてお読みください。個人によって症状や対策は異なります。また、詳しくは診察してみないと判断できない場合もあります。
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