高プロラクチン血症は妊娠しにくいの?

高プロラクチン血症は妊娠しにくいの?

血液検査でプロラクチンが46.0と、基準より少し高い値になり、「カバサール」を処方されました。妊娠の可能性が低いということなのでしょうか? お医者様からは、「基礎体温は、低温相と高温相がきれいに分かれているのにね」と言われています。

専門家の回答

「プロラクチン」は、本来は産後に下垂体から分泌され、乳汁の分泌を促進し、同時に月経を止める作用を持つホルモンです。これが高値になると、脳の視床下部、下垂体に作用して、卵巣ホルモン分泌を促す性腺刺激ホルモンの分泌が抑制されたり、卵巣からのエストロゲンやプロゲステロンのホルモン分泌が抑制されたりします。これにより排卵障害や黄体機能不全が起こり、不妊につながることがあります。基礎体温が低温相と高温相にきれいに分かれているということは、排卵がおこなわれ、月経終了後から増え始めるエストロゲン、排卵後から増え始めるプロゲステロンの分泌もおこなわれていると思われるため、妊娠の可能性はあると思います。ただし、プロラクチンが高くなると、排卵が不安定になるなど、不妊に結び付きやすい状況になる可能性もありますので、処方薬を服用して、ホルモンバランスを調整していくとよろしいかと思います。

※質問に対する答えはあくまでも「参考意見」としてお読みください。個人によって症状や対策は異なります。また、詳しくは診察してみないと判断できない場合もあります。
この記事の回答者
監修者プロファイル

監修者天神 尚子(てんじんひさこ)先生
三鷹レディースクリニック院長

三楽病院産婦人科科長を勤めた後、2004年2月、三鷹レディースクリニックを開業。
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