気づかないうちに便が下着に付着しています

肛門を締める力が弱くなると、知らず知らずのうちに便失禁が生じることがあります。妊娠期には、大きくなった子宮がその後ろにある直腸を圧排して便失禁が起こることがあり、ほとんどは妊娠後期に生じます。産後の便失禁は加齢が原因となることが多いのですが、分娩や肛門の手術などによって、肛門括約筋や骨盤底筋が損傷して生じることもあります。また、便失禁は過敏性腸症候群という疾患で生じることもあります。下痢の場合には、腸の刺激で水っぽい便が出たりしますし、便秘で便が腸の中に残ると、少しずつ便が漏れ出すことがありますので、下痢や便秘に気をつけ、腸の調子を整えましょう。症状の悪化を防ぐには、肛門を締める運動をし、肥満に注意することが大切です。また、一度肛門科を受診して相談されるとよいと思います。