遠距離恋愛中、彼の部屋を訪れると…
彼と出会ったのは学生時代です。ずっと友人同士だったのですが、社会人になってからお互いを意識し始めて交際がスタート。遠距離恋愛だったため会えるのは月に1回程度だったものの、友人期間を含めると彼との付き合いはそれなりに長かったので、彼のことはよく知っていると自負していました。
彼はやさしくて清潔感があり、おっちょこちょいなところも多いけど、それもまたかわいくて、いつも笑顔を絶やさない人。そして、とてもきれい好きな人です。
遠距離恋愛中、彼が住んでいる社員寮を一度だけ訪れたことがあります。人生で初めて男性の部屋に入るドキドキ感も強かったのですが、それ以上に「意外と片づいている」ことが私の印象に残りました。「毎日仕事で忙しいのに、ちゃんとしているんだ……」と、感心したのを覚えています。
彼のきれい好きは幻想だった!?
ところが、結婚して一緒に暮らし始めるとき、引っ越し先に持ち込まれた彼の荷物を見て、私は心底ビックリしました。とにかく量が多いのです! とっ散らかった書類、枚数が多すぎる洋服、もう使わないであろうゲーム機や読まないであろう漫画、バラバラの工具などなど……。
当然、家の収納スペースには限りがありますし、私の荷物だってしまわなければなりません。そんななか、彼は仕事で忙しいため、彼の大量の荷物は彼に代わって私ひとりで片付けるハメになってしまったのです。
とはいえ、何が必要で何が不要かなんて私にわかるはずもなく、結局、彼が休みの日に時間をつくり、1カ月近くかけて整理整頓をおこないました。後から聞けば、社員寮に住んでいたときも同期に頼んで部屋の片づけを手伝ってもらっていたのだとか。
ワクワクの新婚生活を期待していただけに、「引っ越しの段階から彼の面倒を見ることになるだなんて」と、うんざりしたのが正直な気持ちです……。
その後は怠惰な行動のオンパレード
なんとか片付けが終わって新生活が落ち着くと、次は彼の怠惰な行動が気にかかるようになりました。ゴミは放置したまま、使った食器や工具を片づけない、電気はつけっぱなし。まったく行動しない彼に代わって、休みのたびに私が片づけや掃除をすることになるのです。
こんな日々が続けば、結婚生活を楽しく思えるはずがありません。自分の気持ちが彼から離れていく感覚があり、「このままではいけない!」と思った私は、時間をつくって夫婦会議をおこなうことに。彼に話し合いを持ちかけました。
夫婦会議で対策を練った結果…
最初は、私が怒っている意味がわからず、きょとんとしていた彼。というのも、彼は家が散らかっていても一切気にしない人なので、それによって私がストレスを溜め込んでいるなんて、みじんも思っていなかったのです。そのため、まずそこから伝えて彼に直してほしいところをひとつひとつ説明しました。
最終的には「気づかなくてごめんなさい」の彼という謝罪のあと、ゴミ箱は彼がいつも座る場所の近くに置く、一部の電気は自動感知機能の付いたものにする、彼専用の収納ボックスを作るなど、2人で具体策を立て、どうにが解決策が見つかりました。
ついでに、食器洗いとゴミ出し係は私、トイレとお風呂掃除は彼と、家事も分担することに。その後は、私が「いつまでに、これを収納ボックスにしまってね」と片づけ方法を明確にして伝えたら、彼はちゃんとやってくれるようになりました!
それでもまだ、ゴミを放置したり掃除をし忘れたりすることもあって、やっぱり彼は今も片づけが苦手。でも、それを毎回指摘するのはやめるようにしていて、「仕事を頑張ってくれているもんな……」と思いながら、ときどきは彼に代わって私がそっとゴミを捨てたりしています。
結婚前は、彼はきれい好きな人と思っていました。でも、結婚して一緒の家で暮らすことになり、彼の素顔が明らかになってとてもがっかりしました。
彼も仕事が忙しいので、私生活の片づけや整理整頓がおろそかになってしまうのも仕方ありません。私も「やってあげているのに!」という気持ちが強くなってしまって、彼をいたわる心を忘れかけていたと思います。怒り口調で指摘していた点も反省して、彼に声をかけるときは「○○してね」と、語気を柔らかくするよう気をつけるようになりました。
共同生活はお互いを思うことが大切。そして、お互いの心情をさらけ出すためにも話し合う時間を設けて、二人が快適に暮らせるよう対策を練るのが大事だと学びました!
文/宮家 萌さん
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