小さな変化も共有できる
私が利用した保育所は3歳未満児が10人、保育士3人、保育補助4人、交代で常に3人以上保育者がいるという環境。保育者同士の情報共有がしっかりしているようで、どの保育者も子どもたち一人ひとりのことをよく把握していると思いました。
例えば私が子どもを迎えに行くと、その日の様子だけでなく、それまでと比べてこういう変化が見られるという話をどの保育者もしてくれたのです。保育者も私と一緒に子育てをしてくれているようで、私は心強く感じました。
子どものペースを尊重してくれる
子どもたちの年齢が低く、少人数ゆえに集団行動に対しても緩やかな対応です。一度だけでしたが、子どもが水遊びを嫌がり「部屋で遊びたい」と言ったことがありました。そのときの保育者たちの対応は、保育者の1人が部屋で子どもと一緒に過ごし、ほかの子どもたちは予定通り水遊びをするというものでした。
人員に余裕があるからこそだとは思いますが、子どものそのときの気持ちを尊重する対応に、私は感謝の気持ちでいっぱいになりました。
たくさんの園外プログラム
子どもたちが過ごすのはオフィスの一室で、自治体が運営する保育所に比べるとかなり狭い空間です。けれど保育者は雨の日にはオフィスの広い会議室を借りて子どもたちを走らせ、晴れていれば近くの公園や公共施設に連れて出てくれていました。
園外での移動中も、子どもたちに交通ルールや標識の意味を教える機会としてムダにしません。限られた環境のなか、保育者が工夫をして子どもたちにさまざまな体験をさせてくれました。
事業所内保育所を利用する前は規模の小ささに不安を感じていた私ですが、いざ入ってみるといいことばかりで大満足。同時にいくつもの保育所を体験することはできないので比較はできませんが、なにごとも外から見ただけではわからないものだと改めて感じました。
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監修/助産師 松田玲子
イラスト/おもち
著者:小原水月
1児の母。管理栄養士免許取得。「健康が人生をわくわくさせる」をモットーに食と健康の分野でライターとして活動中。高齢出産後、生まれ育った都心を離れ夫の実家がある地方都市へ移住。義母と同居。