妊娠、出産時の経過など
次男は昨年の8月に生まれました。元気に生まれてきた様子に安心した直後、医師から右耳の外耳形成不全であることを伝えられました。胸元に抱いた次男の温かさを感じながら、複雑な気持ちに襲われたことを鮮明に覚えています。
生後3日目の聴覚検査と、5日目の検査でリファー(再検査)という結果が出たことで夫と私は医師と面談。聞こえに問題があるかもしれないとのことで、大学病院で精密検査を受けることとなりました。
病気の検査や告知
大学病院の1回目の診察は、聴力検査の予約と簡単な問診でした。聞こえについてあいまいな状態が続いていることに不安や心配が募っていたため、何の進展もない診断に苛立ちを感じました。
初診から2週間後に太鼓やタンブリンなどを鳴らして反応を見る検査をし、さらにその2週間後にASSR(聴性定常反応検査)、ABR(聴性脳幹反応)という検査をしました。まだ生後2カ月の次男に、微量ですが薬を使って眠らせて何度も検査をしたので、申し訳ない気持ちで泣きました。
告知後の想いなど
生後3カ月、検査結果を聞くために4回目の受診をしました。医師から告げられたのは、外耳道(右耳の鼓膜までの道)が何かによってふさがっていることと、検査の数値から中度難聴であるという診断でした。
夫と私は思いつく限りの質問を医師へしましたが、回答のほとんどは「様子を見ましょう」との答えでした。次男の症状について家族や医師へ相談をするなかで、ポジティブに受診・治療を受け入れられるようになりました。
この夏、次男は1歳の誕生日を迎えました。生後3カ月で難聴の診断を受けてから、3カ月に1回の定期健診で様子を見ています。聴力、外耳道にまだ変化は見られませんが、順調な成長を見せてくれる次男に適切な治療をおこない、心身の成長を家族全員で見守っていきたいと考えています。
※検査の仕方・内容などは病院によって異なります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。
イラスト/塩り
監修/助産師REIKO
著者:簗田智花
4歳の長男、2歳の長女、1歳の次男との育児ライフを楽しむ34歳の母。現在は、仕事と家事、育児に奮闘中。ドライブ、スポーツ、スポーツ観戦が趣味のアクティブママ。
発音が甘いかなと思って親も発音を見直したり、手話も知っていた方がいいだろうかと考えたり、本人により広い選択肢を、との思いから検討事項や悩みはつきません。端から見たら、何もしていない親に見えるかもしれませんが、沢山検索して沢山話し合って選んできた道です。これから、小さい頃にあれをしておけば良かったなど後悔することや、コロナ禍でどうしてもできないこともあるかと思いますが、できることを1つずつ積み上げて、本人の自信や揺るがない軸に繋がっていければいいなと思っています。
経過観察とだけ言われて、何をしたらいいのか、今は先が見えずとても不安なお気持ちかもしれません。私も、確定が出るまでの5カ月ほどの間、娘の将来はどうなるのか?早く手話を使って話しかけないといけないんじゃないだろうか…不安をぬぐうようにたくさん調べてたくさん泣きました。
今上の子は4歳下の子は1歳半。聴力の重さは少し違いますが、それぞれ補聴器を毎日つけて、生活しています。難聴は治ることはありませんけど、適切に補聴器や人工内耳を装着すれば日本語も学力も身に付けられると思います。ただ、たった4年ですが、難聴児を育ててきて思うこと。教えて、体験させないと知らないことはほんとに多いのです。
親がどういう風に、それを日々の育児に入れ込んでいくかによって、同じ難聴でも認知力に差がでるなぁと実感しています。上の子は、補聴器がてきてすぐに、ろう学校の早期相談に通い始め、他に難聴の専門の療育にも通い始めました。正直、2歳前くらいまでは、わかってるのかわかってないのか、私にはわからず、自分が毎日必死に我が子にやっているオーバーな感情表現や、しつこいくらいの擬音語のシャワーは意味があるのか…ととても虚しく、孤独でした。でも、子供はしっかり見て聞いて感じてくれていました!今は、発音が苦手な言葉もありますが、普通に関西弁でべらべら喋りますし、手話がなくても、初めて話す人とでも音声のみでのやり取りができています。
ここまで、音声言語を獲得できたのはもちろん、娘の『聴能』が高いのが一番の要因ですが、私の努力ももちろん役にたっていると思います。治る障害ではないのですが、鍛えるというか、音に対しての意識付けなどはやはり早いうちにさせておいてよかったなと思っています。あと、パパママの情報力や、行動力はかなり重要です。なので、ろう学校でも、難聴の療育でもいいので、どこかに属して、情報収集したり、仲間や縦の繋がりを作るのもオススメです。現に私の長女のろう学校もママ友達は、勉強熱心なママや、アグレッシブなママがいて、いつも刺激をもらっていました。情報交換などを積極的にして、我が子に合うもの、自分が信頼できる先生、ママ友を探していくこともとても重要です。
もちろん、主人ともたくさん話して喧嘩して色々ありますが、療育をメインでやっていくのは、母親ということが多いはず。難聴児との対峙は、なかなか頭も使いますし、正直ほんとに疲れます(笑)でも、丁寧に子育てしているという言い方もできます。
ぜひ、ろう学校、療育、父母会などたくさんのところに見学に行ってみてください。そして、手話サークルや、ろう者のかたと接する機会を持ってください。ご主人や、おじいちゃんおばあちゃん、もちろんご兄弟も一緒に。次男君の向き合うべき障害というものに家族全員で向き合ってほしいです。
簡単にあいさつや動物の名前、子供の好きなフルーツの名前の手話表現や、幼児手話も、積極的に取り入れると お話できない赤ちゃん期の意思疎通に役立ちました。あとは可能なら、指文字を親御さんは マスターしておかれるのをオススメします。中等度でお話が上手になっても、聞き間違いや、言い間違いって、ほんとに多いのです。それの確認をしたり、初めて見るものや現象を教えるときに、音声ってあてにならないですから(笑)親のやりようで子供は、ぐんぐん日本語を理解できるようになりますよ!音声でも手話でも、子供さんが家族、ママと通じ会えるって思えることが一番大事です。健聴の人間と話せることが大事ではないということを、是非家族で認識してあげてほしいと思います。
娘も私も、この先まだまだ越えなければいけない壁やつらいことがあるでしょう。でも、支えあえる難聴児ママ友もいますし、なんとかがんばれる!って思ってます。ファイト!