長年うつ病を患い、休職や転職を繰り返すものの子ども2人の育児どころか、ひなこさんが働いているにも関わらず家事もしない無職の夫。そんな夫と離婚するまでのエピソードを教えてもらいました。
結婚1年目で夫が病気に
結婚して1年ほどで、夫がうつ病を患い、休職や転職を繰り返すようになりました。最初は病院に付き添ったり、病気が良くなるようにかなり気を遣って生活していましたが、結婚10年目でついに離婚することになりました。うつ病の夫自身もつらいかもしれませんが、私も精神的、経済的に限界を迎えてしまったからです。
「良い旦那さん」と言われていた夫の様子に変化が
結婚当初、私はろくに料理も作れず、元夫に教えてもらったり、下手な料理を文句も言わずに食べてくれたり。おもしろくて、やさしくて、「良い旦那さん」でした。子どもが生まれると、おむつ替えやミルクなど積極的に育児をしてくれて、初めての育児を一緒に乗り越えられました。私の友達にも気さくに話すので「話しやすくて良い旦那さんだね!」と褒められることも。そんな彼と一緒にいてすごく楽しかったです。
でもあるころから、仕事が休みの日に長時間寝るようになりました。「私は育児でずっと寝不足なのに……」と、ずっと眠っている元夫に不満がありましたが、仕事が大変なら仕方がないと思うようにしていました。
しかし、体調が悪くなってきて、会社を休むようになり、病院を受診すると「うつ」と診断されました。夫と一緒に休職のお願いをしに会社へ行きましたが、休職を拒まれ辞職を促されてしまいました。元夫は会社と争う気力もなく、あっさり自主退職。働けなくなったらすぐに辞めさせられるなんて、悲しくて悔しかったです。
無職になった夫、仕事どころか育児も家事もしてくれず……
そこから1年以上無職のままでした。元夫は体調が悪いときは別人のように変わってしまいます。弱気で、何もやる気がなく、放っておいてくれという雰囲気。
最初はすごく心配していましたが、仕事だけでなく家事も育児もしてくれない。その期間が長くなるにつれて、私も精神的にしんどくなりました。
夫が休職や転職を繰り返すので、「体調が悪い」と言われるたびに動悸がしたり、また仕事ができなくなってお金が入ってこなくなるのではという不安に駆られ、毎日ビクビクして暮らしていました。
当時、私も働いていましたが、パート勤務で収入も多くありません。子どもがいるなかで、経済面で不安がつきまとうのは精神的につらかったです。
この間までは大好きな「良い旦那さん」だったのに病気のせいで、おもしろくて、やさしかった彼はいなくなってしまいました。まるで別人のようになってしまった彼。毎日気を遣って私自身も疲弊してしまい、離婚という決断をしました。
離婚して初めて「一緒にいるしんどさ」に気がついた
今考えてみると、「離婚」という決断をするまで10年、遅すぎたなと思っています。
元夫は仕事だけでなく、結婚生活自体にストレスがあって病気になってしまったんじゃないかなと思っていますが、離婚した今でも社会復帰はできていないそうです。
離婚したあとの私はというと、解放された喜びでいっぱいです。私は自分が思っていた以上に、元夫と一緒にいることがしんどかったんだな、と離婚して初めて気づきました。
先日、夫に連絡をすると「もうあなたたちの知っている私は死にました」と返信がありました。もう俺はいないと思って関わらないでくれ、という意味なのでしょう。私はもう関わらなくてもいい。でもせめて、離婚したあとも、子どもたちのことは愛してほしかった。養育費を払おうとせず、子どもたちと連絡を取ることも関わることもしようとしない元夫に、がっかりしています。そんな夫の分まで、子どもたちをたくさんかわいがって笑顔で生活していけたらと思っています。
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著者:ひなこ
2児のシングルマザー。Instagram(@sweet_10_rikon)では、自身の離婚体験談やシングルマザーのための情報を発信しています。