ママ友との出会い
娘が1歳のとき、親子体操という習い事を始めました。娘は周りに比べて歩くのも遅く、少し運動が苦手な印象があったので、娘に何かプラスになったらいいな、同時に自分の運動不足も解消できたらいいなという気持ちからでした。
そこで出会ったのが、娘と同じ月齢の女の子のママです。娘もその女の子も活発なほうではなく、レッスンでもまわりの子どもたちより出遅れてしまうことも多かったので、そんなことからなんとなく話すようになり、いつしか仲良くなりました。
とても教育熱心なママ友
ママ友はとても教育熱心で、わが子に良いと思うものを片っ端から調べ上げ体験させたり購入したりしていて、その熱意と努力にはいつも感心していました。良いものがあると教えてくれて、ときにはアドバイスをくれることも。少々押しが強いので反応に困るときもありましたが、取り入れたものもありました。
そんなある日、ママ友から「一緒に幼稚園受験しない? 」と誘われたのです。私は、小学校までは近所の学校に通わせたいと考えていたので、受験しない方針を伝えましたがなかなか理解してもらえず、そのときは少し面倒に感じました。やがてママ友の娘さんは無事合格し、大学付属の幼稚園へ、娘は近所の幼稚園に入園しました。
その後も変わらず、娘へのおすすめやアドバイスを積極的にくれていたのですが、今思えばそのころからなんとなく、少し上から目線でものを言われているような感覚があったように思います。
お付き合いを考え直す決定的な出来事①
ある日、ママ友との今後のお付き合いを考えてしまうような、決定的なことが2つ起こりました。1つ目は、ママ友と娘さんが娘のピアノの発表会を観にきてくれたときのことです。娘はじょうずに弾けていましたが、私はつい謙遜してしまい、もう少しあそこをうまく弾けたらよかったんだけどねーなどと話してしまいました。
するとママ友は、「あの先生、娘ちゃんに合ってないんじゃない? うちの子と同じ先生に変えたら? 」と言ってきたのです。ママ友の娘さんの演奏を聴いたこともありますが、あくまで私の主観ですが、正直娘よりじょうずに弾けている……というわけでもないので、なんだか失礼だなと感じました。
お付き合いを考え直す決定的な出来事②
2つ目は、あるニュースについてママ友が話を振ってきたとき、私はそれを知りませんでした。するとママ友に「え? なんで知らないの? 一般的にほとんどの人が知ってるニュースだと思うよ? 」と、小馬鹿にしたように言われたのです。
新聞をとらず、テレビを見る習慣のない私は、「ニュースはスマホでチェックする程度だからなー」と返したしたのですが、すると今度は、「スマホでも絶対目にするニュースだよ」と……。確かに最新ニュースには疎いかもしれませんが、そんな言い方をしなくてもいいのに、と悲しくなりました。
改めて思い返すと、人の前ではつい謙遜して自分を下げて、相手を必要以上に上げてしまう私のクセも良くなかったかもしれないと思います。お互いの素性や性格をよく知らないママ友同士だからこそ、相手に合わせすぎず、程よい距離感を持ってお付き合いしていきたいなと思った出来事です。
監修/助産師REIKO
著者:山本舞花
2児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。