新生児・乳児期
私は新生児期の赤ちゃんは、昼夜ともによく眠ると思っていましたが、長女は本当によく泣く子でした。母乳を飲んだそばからまたくれくれとギャン泣きして、泣き止みません。長女はずっと母乳を飲んでいて、吐き戻しをしても母乳を欲しがっていました。離乳食が始まると長女はよく食べてくれたのですが、毎回「ごちそうさまでした」を言うとギャン泣きをして、なかなか泣き止みません。あの手この手で泣き止ませようとしてもだめで、結局おしゃぶりで落ち着きました。
量が少ないのかと思い、多めに盛ってもまた「ごちそうさまでした」でギャン泣きです。これが毎日、毎食後に生後10カ月から1年以上続きました。しばらく経ってから食べ始めはがっついて食べるのに食べ終わりそうになるとちびちび食べる姿を見て、これまでの食後のギャン泣きは食事の量ではなく、食べ終わることが嫌いなのだとわかりました。いつまでも食べていたい⋯⋯そういった欲求だったように思います。
幼児期
現在娘は2歳になり、かなり流ちょうにお話ができるようになりました。意思疎通が図れるのはすごく良いのですが、ことあるごとに「ママ―、パン食べたいよ」「ごはん作って」と食べ物の話をされます。しまいには食後30分も経っていないのに、「おなか空いちゃった。ごはん食べたいよ」と言われます。
いつも1歳児の妹と一緒に食事をしているのですが、食べ終わるのが長女のほうが早いと妹のごはんを狙います。くれないとわかるとギャン泣きです。決して長女に出している量が少ないわけではありませんが、食べ物が目に入ると「全部私の」と言い、独占しようとするのです。
とはいえ、良いことも
食べることが大好きな性格には、良いこともありました。それは、自分で食べようとする意欲もあることです。長女は好き嫌いもなく、1歳になる前からほとんど私が手伝うこともなく手づかみで食べていました。
現在では、ほとんど大人と変わらない食事をスプーンやフォークを使って、長女ひとりでじょうずに食べられます。同年代の子と見比べても、長女の食べ方はじょうずなほうだと思います。
私は、子どもに1日中食べ物の話をされることはうんざりです。良くないなとは思いながらも、あまりに何度もしつこいときは、自分の感情を抑えることが難しくなるので、聞き流すようにしています。今は、隙あらば人の分までもらおうとする長女ですが、長女が大きくなったときに恥をかかないように、食事マナーはしっかりと今のうちから教えていきたいと思います。
イラストレーター/ライコミ
監修/助産師 松田玲子
著者:雨宮春季
13カ月差の年子姉妹、1歳児と2歳児の母。前職の看護師を辞めて現在は育児に専念中。次女が重くなってきて2人を連れての外出に限界を感じてきた今日この頃。最近は家に引きこもりがち。