お手伝いしない息子がよく働く、よく動く
小学生の息子はひとりっ子生活が長く、お手伝いを積極的にしない子でした。しかし妊娠後期になり、つらそうにしている私を見ると「大丈夫? 疲れた?」と声をかけて気づかう様子をみせることが増え始めたのです。
普段から息子との会話が少なくなっていたので、親子での会話の時間がとれるようになりました。さらに掃除機をかけたり、重い物を持ってくれたりと小さなイクメンができたようで頼もしさを感じ、とてもうれしかったです。
乱暴者のお友だちが見せたやさしい気持ち
息子と同じクラブに所属しているお友だちのA君も現在ひとりっ子で、たまに乱暴なことをしてしまう活発な一面があります。そんなA君が妊娠中の私のおなかに興味津々で、「このおなか、もしパンチしたらどうなるの?」と言いながらそばにやってきました。
「触ってみる?」と聞くとうなずき、そーっとなでながらやさしい表情に。胎動を手のひらで感じたようでした。いつもはやんちゃだけれど、A君のやさしい一面を見たような気持ちになりました。
立ち会い出産での感動話
出産時には息子にも立ち会ってもらいたくて、分娩室へ一緒に入りました。赤ちゃんが産声をあげると息子の目に涙が。「なぜかわからないけれど、勝手に涙が出てくる」と言い、その言葉に助産師さんも一緒に涙ぐんでいました。この瞬間は、私にとっても一生の宝物になりました。
妊娠・出産期を経て、おなかの中には命が息づいているということ、自分も同じように生まれてきたという命の大切さを伝えられ、また子どもたちの心のやさしさにも触れることができました。
作画/みいの
監修/助産師 松田玲子
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著者:早川実
一男一女の母。元保育士。アロマセラピストやリフレクソロジストの資格を取得。育児、美容系サイトを中心にフリーライターとして活動中。