お互いを十分に知って結婚したつもりだった
友人の紹介で知り合った彼は体育会系。友だちからはじまり、付き合うことになった私たちは半年間の同棲を経て結婚することになりました。交際期間は2年。お互いのことをよく知るには十分な期間だったと思います。
夫はギャンブルもせず、借金もなし。誠実な人なので、浮気をする心配もありませんでした。さらに家族仲も良好で、体育会系らしい快活さはありますが温厚な性格。
「結婚するならこの人!」と思っていました。よく結婚後に相手が豹変したという話を聞いていたので、結婚相手だけはきちんと見定めようと決めていた私。夫は私にとってベストパートナーだと感じました。
そんな夫の秘密が判明したのは、結婚してから3カ月ほど経ったある日のことでした。
夫の行動にびっくり?!
新居に私の友人が遊びに来たときのことです。その日、夫は接待ゴルフに行っていて、友人が帰ったあとに帰宅。共通の友人だったので、「会えたらよかったけれど、入れ違いになっちゃったね」と話しながら夫にコーヒーを用意しました。テーブルには友人が来たときのまま、シュガーポットやコーヒーミルクが出しっぱなしです。夫はブラック派なので必要ありませんが、私も一緒にコーヒーを飲む予定だったので片付けずにいました。
すると、ブラック派で甘いものが苦手なはずの夫が、コーヒーにざばざばと砂糖を入れているではありませんか。
ゴルフで相当疲れたのかな、と思いつついつもとは違う様子の夫にびっくりした私は、無意識に彼を凝視していました。そして、そんな私の様子に気付いたのか、急に夫の動きがピタリと止まり……。
夫はなんともいえない気まずそうな表情で私を見つめています。
夫が私に隠していた「秘密」
実は、夫は甘いものが苦手などころか、大好物だったのです。しかし、なぜか「甘いものが好きだと知られたら嫌われる」と思っていたそうで、交際当時からずっと私にそのことを隠していたのだとか。私は、甘いものが好きな男性に対して特になにも感じませんが、体育会系の彼は「女々しいと思われる」と思い込んでいたようです。
夫曰く、「実は甘いもの好き」という秘密は墓場まで持っていくつもりだったそう。職場では普段から甘いコーヒーを飲んでいて周知の事実だったといいます。職場の人は知っているのに妻である私が知らないことには納得がいきませんでしたが、夫の「嫌われたくない」という気持ちはなんだか憎めず、笑い話となりました。
結局、夫の独り相撲だったわけですが、それでも彼にとって私の存在が大切なものだと知ることができてうれしかったです。私も甘いものが好きなので、これからは夫と一緒にスイーツ巡りを楽しみたいと思います。
著著者/小田かほ
イラスト/たこ
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