七五三の日に予定を入れた夫
わが家には3歳の娘と1歳の息子がいます。数カ月前から七五三の撮影日が決まっていました。しかし撮影日の1週間前に、夫がいきなり「ツーリングの予定入ったわ」と言ってきたのです。聞くところによると、ツーリング仲間に「涼しくなってきたから久しぶりにどう?」と誘われたそう。他の仲間の都合の合う日が、七五三の撮影の日だったようです。
たしかに夏の間は暑さで危険なので、夫は趣味であるツーリングに行けていませんでした。しかし、先に決まっていたのは家族の予定。カチンときた私は「七五三撮影は数カ月前から決まってたでしょ。ツーリングはキャンセルしてよ!」と怒ると、夫は悪びれもせず「そもそも俺行かなくてよくない?」と、信じられないひと言を放ったのです。
絶句した私は激怒を通り越してあきれモードに。七五三撮影の打ち合わせでは、子どもたちと私たちの着る着物を一緒に決め、家族みんなで和装をすることになっていました。もちろん夫も同席していました。娘を撮影気分にさせるために、数日前から絵本を読み、「もうすぐ七五三撮影だね! かぐや姫みたいになれるね」と私は声かけもしていました。娘も「かぐや姫になれる?」と聞いてくるくらい心待ちにしています。
ところが、「俺がいてもいなくても娘の撮影はできるでしょ」と続ける夫に「家族撮影があるでしょ!」と私が反論しても、「そんなのいつでも撮れるよ。そもそも着物着るのも面倒だしさ」と言い訳を並べ、聞く耳を持ちません。どう説得しようかと悩んでいたところに、会話を聞いていた娘が夫にさらっと「お父さん来ない? お父さん来なくていいよー。大好きなお母さんがいてくれればいいもーん」と言ったのです。すると、夫の顔が固まりました。
普段、娘を溺愛している夫は娘の発言にかなりショックを受けた様子。さらに追い打ちをかけるように、その週末も買い物のときのカート押しやお出かけのときの抱っこをすべて「お母さんがいい」と言うように。夫だと「お父さんいーやー!」と泣いて叫びます。
娘のこの態度に、夫はさらに落ち込んでいました。明らかに、原因は夫が七五三撮影に行かないと言ったこと。夫はなんとか名誉挽回しようと、私が言ってもやめなかったツーリングの予定をキャンセル。当日は、七五三の撮影に同行しました。しかし、撮影の日も娘は「あのさぁ、お父さんなんでいるの? 来ないでいい!」という言葉を連発。その日の夫は、まだ言葉を話せない長男に「パパどうしたらいいかな……」とすがるという、なんとも情けない姿でした。その後1カ月経った現在も、夫は娘から冷たくあたられています。
娘からの信頼を失ってしまった夫。撮影も無事に終わり、娘も撮影日にかぐや姫みたいになれたと満面の笑みでしたが、名誉挽回までには至りませんでした。失った信頼は、子ども相手であってもそう簡単には取り戻せないのだと実感。軽率な発言や行動には重々注意しなければと、改めて思った出来事です。
著者:中野さやか/30代・会社員。夫と3歳の長女、1歳の長男の4人家族。英語の実務翻訳家を目指して、日々スキルアップに励んでいる。
作画:ryo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年9月)
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