「楓」は秋の季語です。秋に色づくことから、名付けでは人生の移り変わりの美しさを象徴します。子どもの成長や人生の節目を、美しく彩ってほしいという願いに通じます。「椛」も秋の季語で、紅葉の美しさを象徴します。「椛」という字自体が珍しく、国字(日本で作られた漢字)であることから、他にはない個性や独自性を伸ばしてほしいという思いも感じられます。
2025年11月生まれの女の子3,354名の名前をもとに、今人気の「紅葉ネーム」をランキングで紹介します。
1位 楓(主なよみ:かえで)
2025年11月の「紅葉ネーム」で最も選ばれていたのは「楓」。年間ランキングでは2024年29位、2025年は48位と安定した人気です。
「楓」は、赤や橙に色づきながら風に揺れる姿が印象的な木。自然の美しさと落ち着いた佇まいを感じさせる漢字です。「揺らぎのある時代の中でも、自分らしく美しく成長してほしい」そんな想いを込めて名付ける親御さんが多いのかもしれません。
2位 楓花(主なよみ:ふうか)
「楓花」は、11月の月間名前ランキングでも7位に入り、秋らしさと華やかさが両立した名前です。
「季節とともに色づき、花のように周囲を明るく照らしてほしい」。そんな願いが感じられます。
3位 楓乃(主なよみ:かの)
「楓乃」は、11月の月間名前ランキングでは33位にランクイン。前月のTOP100圏外から大きく順位を伸ばしました。
「乃」は古くから名付けに用いられてきた字です。「楓」と組み合わせた「楓乃」という名前は、古風な落ち着きを持ちながらも、今の時代に寄り添う軽やかな二音の響きが上品でやわらかな印象の名前になります。
4位 楓菜(主なよみ:ふうな) ※同率
「楓菜」は、11月の名前ランキングでは51位にランクイン。「菜」は植物や実りを連想させる漢字で、季節の恵みをイメージさせます。
「楓」と「菜」を組み合わせることで、秋の色づきと実りの豊かさを感じます。「自然の恵みのように周囲にあたたかさをもたらす存在に」という願いが込められているのかもしれません。
4位 楓華(主なよみ:ふうか) ※同率
同じく4位の「楓華」は、「華」が加わることで凛とした印象を持つ名前です。
「華」は気品や華やかさを象徴する漢字。秋の風景に彩りを添える楓の葉を思わせ、「芯の強さを持ちながら、品ある魅力で周囲を惹きつける人に」という想いが自然と重なります。
6位 楓香(主なよみ:ふうか) ※同率
「楓香」は11月の月間名前ランキングでは78位にランクイン。「香」は、花や木々の香りを表し、落ち着いた余韻のある漢字です。
秋の風に乗ってふわりと漂う木々の香りを思わせる、落ち着いた雰囲気のある名前です。
6位 楓佳(主なよみ:ふうか) ※同率
「佳」は「美しい」「すぐれた」という意味を持ち、品の良さや清らかな印象を与える漢字です。秋の風情を映す「楓」と組み合わさることで、落ち着きの中に季節を感じる表現になります。
「よいご縁に恵まれ、佳き未来へ進んでほしい」。そんな前向きな願いが込められている名前といえるでしょう。
6位 椛(主なよみ:もみじ) ※同率
「椛」は「紅葉」そのものを表す漢字で、近年注目の名前です。色づき、そして散りゆく姿まで美しい紅葉のように、「変化を前向きに受け止め、自分らしく人生を歩んでほしい」という願いが込められる名前です。
同名では、2021年東京オリンピック スケートボード女子の初代金メダリストで、当時13歳という日本最年少でメダリストとなった西矢椛(にしや もみじ)さんが有名です。
6位 一椛(主なよみ:いちか) ※同率
「一椛」は、唯一無二の存在を象徴する「一」と秋の美しさを表す「椛」が調和した名前。「ひとつの強い想いを胸に、まっすぐ歩んでほしい」「自分らしさを大切にしてほしい」。そんな願いが自然と伝わってくるようです。
▼2025年11月の「紅葉ネーム」では、定番の「楓」や、季節感と個性が加わった「楓花」「一椛」など、秋の情景や色彩を名前に映す名付けが目立ちました。
落ち着きのある響きと、自然を背景に感じさせる「紅葉ネーム」。
季節の移ろいを美しく切り取った名付けが、11月生まれの女の子に選ばれているようです。
photo:@baby_ririririさん(べビカレメイト)
<調査概要>
調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」「ベビーカレンダー全員プレゼント」のサービスを利用された方
調査期間:2025年11月1日(土)〜2025年11月25日(火)
回答件数:女の子:3,354件