3人目を妊娠したかも?という時期から、微量の出血が続いていました。そして妊娠がわかり赤ちゃんのお部屋が確認できてからも、微量の出血はずっと続き……。初期のころは使える薬もないため、ただ「安静に過ごすこと」と医師から指示を受け、夫や実家の母、子どもたちに助けてもらいながらなんとかやり過ごせました。「安定期に入れば! 」と思い必死に動かないように過ごしていたのに、結局正期産の時期まで寝て過ごすことになった私の体験談をお話しします。
妊娠判明直後からまさかの安静生活
3人目の妊娠は、予想外のタイミングでした。生理の出血とは言えないほどの出血がダラダラと続き、「おかしいな」と思っていたことで妊娠が判明。出血もしているし、早めに受診しようと思い産院へ。「おめでとうございます」の一言がとてもうれしかったのと同時に、「安静にするように」との指示を受けました。
それからは、私ができることは「安静を守ること」しかなく、その日以来3歳の息子と1歳の娘にはたくさん我慢させてしまい、実母や夫に家事を手伝ってもらわなければならない日々が始まったのでした。
束の間の安定期と出血の再開
家族全員に助けてもらいながらなんとか安定期に入ると、やっと出血がおさまりました。無理のない範囲で動けるようになりましたが、たくさん歩くことは禁止され、長時間の運転や上の子の抱っこ、重いものを持つこともできず、できる家事は洗濯くらいしかありませんでした。洗濯だけでもできるようになって喜びを感じていたのですが、それがよくなかったようです。なんと再度出血してしまったのです!
先生から「本来であれば入院ですが、寝たきりを約束してくれるなら、自宅で様子を見ましょう」と言っていただき、入院を免れることができました。しかし妊娠19週のこのとき、安静指示ではなく、本当に寝たきり生活になってしまったのです。
正期産までの寝たきり生活
寝たきり生活になってからは本当に必要最低限しか動くことができず、ずっと布団の上で生活していました。
・食事は布団の上で済ませる
・トイレ以外は布団から出ない
・入浴は数日に1度シャワーのみ
2人の子どもたちには一時保育へ通ってもらい、送迎は夫や実母、私の昼食は実母に届けてもらう生活。一切の家事・育児は夫にゆだね、週末は子どもたちを連れて実家へ行ってもらっていました。
子どもたちと遊ぶことも、これまでしていた家事も何もできず、ただ寝ているだけの自分に嫌気がさし、つらくなってひとりで泣いたこともありました。
寝たきり終了と出産!
妊娠36週の終わりころ、やっと寝たきり生活が終わりました! 晴れて自由に動けるようになり、もういつ生まれてもいいようにと、これまでできなかった出産準備を慌てて済ませました。子どもたちと普通に触れ合える喜びや、家事ができる喜びをかみしめ、改めて毎日がキラキラして見えるようになり、本当に幸せだと感じたものです。
たくさんの人に助けてもらいながら過ごした10カ月はあっという間でした。そして、妊娠38週5日、無事に元気な男の子を出産することができてよかったです!
安静指示を受け、動けないことに嫌気がさしたり、ネガティブな気持ちにもなりましたが、家族や周りの温かさや、やさしさに触れることができた幸せな時間だったと思います。何の問題もなく出産を迎えられることのありがたさを感じた妊娠期間でした。これからは自分がサポートする側として、妹や友人に頼ってもらえたらと思っています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:島崎あゆみ
二男一女、3人の子どもを抱えるシングルマザー。自身の妊娠・出産・育児の経験をもとにライターとして活動中。