がんは子宮だけじゃなかった!

2021年5月、私は子宮頸がんであることがわかりました。私は43歳でした。がんが判明したきっかけは、同年4月に生理の血が止まらなかったことでした。
がんの大きさは5cm、当初の診断はステージⅠBという進行具合で、放射線治療を約2カ月おこなうということでした。そこまで深刻な状態ではないとのことで、不安な気持ちはあったもののひと安心していました。
ところが、大学病院でも検査をするように言われて検査をしてみると、なんと肺に転移していることが判明! 転移の発見が遅れたのは、前の病院での検査範囲に肺が含まれていなかったためだそうです。さらに詳しく見てみるとリンパにも転移していることが判明しました。
がんが転移している箇所の治療もするため、放射線治療から抗がん剤治療に変更になりました。3週間から4週間に一度、2泊3日の入院をして治療しました。
髪の毛が抜けるとのことで嫌で仕方がなかったのですが、先生の「長い人生の中でたった2年間ほどなので、我慢して頑張りましょう」という言葉が支えになり、治療を受けました。
2021年7月1日から治療を開始して、それから2週間後にはだんだんと髪の毛が抜けてきました。数カ月して気が付くと、全身のありとあらゆる毛が抜けてつるつるになっていました。
髪の毛が抜けていることが周りにバレないよう、私は10万円以上するウィッグを購入しました。
10カ月後の2022年5月、肺とリンパに転移していたがんが消えたので抗がん剤治療は終了しました。同年6月から、子宮のがんを治すため放射線治療を始めました。
28日間、子宮の外側から放射線を当てるために土日以外は毎日通院しました。週に1回は入院して子宮の中から放射線を当てる治療を4回おこなっていました。
子宮の中の治療の際は麻酔をしますが、それでも痛くて地獄でした。治療の4回目が終わったときは、担当してくださった看護師さんたちに「よく頑張りましたね」と声をかけられて涙が出ました。
治療の効果は3カ月後ぐらいに出るとのことで、同年10月の検査でがん細胞がなくなったという報告を受けました。これからは数カ月に1度病院で検査をして、がんが再発しないように様子を見ることになりました。
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病院で診察を受けてから治療を始めるまで、すべての先生の話が二転三転してかなり戸惑いました。最初から大きい病院に行くべきだったかな、と思ってます。治療期間は私の場合約1年間で、3カ月後にがん細胞がなくなったという結果を聞きました。
髪の毛は抗がん剤治療が終わってからだいぶ生えてきてますが、まだまだウィッグは必需品です。もう少し髪が伸びておしゃれなショートヘアになるまでウィッグは手放せません。
監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)
2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
著者:井上 あき/40代。慣れ親しんだ環境で平凡に生きていたが、病気をきっかけにこれまでの人生をリセット。病気が治ってからは、第2の人生を自分らしく自由に生きていくためにライター業にチャレンジ中。
イラスト/山口がたこ
気のせいでしょと受診した病院で乳がんと判明

私はフリーランスで仕事をしているため、定期的に健康診断を受ける習慣がありませんでした。そんなある日、自分の胸にビー玉のような硬いしこりを発見。すると心配した家族が「早めに病院を受診したほうがいい!」というので、乳腺外科の予約を入れることに。
乳腺外科での検査が終わり、検査結果が出たということで初めて担当の医師と対面。診察室に入って第一声で「扉を閉めましょうか」と深刻な顔で医師に言われました。「あれ? もしかして大丈夫じゃない? 外部に聞こえたらまずい話でもするのかな?」と、自分の置かれている状況をやっと理解した瞬間でした。
「正確なことはもう少し詳しい検査が必要だけど、乳がんで間違いないでしょう」
乳がんと判明してから精密検査を受け、自分のがんの進行状況や治療法の説明を受けました。私の場合、抗がん剤治療と胸を摘出する治療を受けることに。乳がんの治療は抗がん剤治療の副作用で髪が抜けたり、胸がなくなってしまったりと目に見えて体が変化していくため、子どもたちにきちんと説明をしてから治療を始めることにしました。
検査の結果、幸いすぐに命に関わる状況ではなく、進行度としては乳がんの中期ぐらいのタイミングでした。子どもたちにも「大変な病気だけど、元気になるからね。お母さんがつらいときは助けてくれる?」と言って病気であることを伝えました。
乳がんが判明した当初は落ち込んでいましたが、治すための治療が受けられるということがわかり、前向きに頑張っていこう! と、気持ちを切り替えられるようになりました。
現在は術前の抗がん剤療法と、腫瘍と一緒に胸を切除する摘出手術を経て、術後の抗がん剤療法をおこなっています。私の乳がんの治療は、髪が抜けたり激しい倦怠感に襲われたりする抗がん剤療法と、胸を摘出する手術を受けたため心身に受けるダメージはとても大きいです。しかし、自分自身や家族の未来のために、今後も大変な治療を乗り越えたいと思います。
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検診をないがしろにしていた結果、がんの発見が初期ではなかったため、家族や友人には健康診断をしっかりと受けるように声をかけるようになりました。「乳がんになってから、治療の他に生活習慣を見直すようになったので、いい機会になったのかも」と前向きに考えられることも増えました。
監修/沢岻美奈子先生(沢岻美奈子 女性医療クリニック院長)
医療法人社団 沢岻美奈子女性医療クリニック理事長。産婦人科医。
2013年より神戸で婦人科クリニックを開業。女性検診や更年期を中心に女性のヘルスケア領域に長く従事。2025年9月には、恵比寿に婦人科・美容皮膚科Takushi clinicを開業。更年期ドックでの女性特有の健康評価から治療までを、経験豊富な産婦人科女医がワンストップで提供。心身の不調が特徴な更年期の揺らぎ世代を対象に、“女性医療コーチング”という新スタイルで全人的なサポートをおこなっている。また、Instagram(@takumina _clinic)や、podcast「女性と更年期の話」、YouTubeチャンネル「8時だヨ 更年期全員集合」などを通じ、幅広く情報発信をおこなっている。
著者:高橋 翼/30代主婦・ライター。子どものような6個下の夫と、目を離したらすぐケンカの2018年・2020年生まれの2人の男の子の4人暮らし。ライターをしながら、やんちゃ盛り真っ最中の子育てに奮闘している。
イラスト/おみき
まとめ
しんどい治療に挑みながらも前向きな姿勢を貫く2人の体験談からは、精神的な強さがひしひしと伝わってきます。がんは誰にでも十分起こり得る病気であり、また自覚症状だけでは気付くのが難しいです。大事に至らないためにも、定期的な検診と何らかの異変があったときは速やかに受診することを心がけたいですね。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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