入院のしおりに書いてあった持ち物のなかに「軽食」という記載がありませんでしたか? それ、本当に大事です。陣痛中は気にならないかもしれませんが、私のように出産後少し落ち着いたときにとてつもない空腹感に気付くかもしれません。軽食を準備しておけばよかった……と後悔した、私の出産エピソードです。
朝食を食べている場合でなかった!
朝からおなかに痛みがあったものの、便秘によるおなかの痛みだと思っていた私。その日は1週間に一度の定期健診の日だったので、産院へ行く前の腹ごしらえとしてカフェで朝食を食べていました。ただ、おなかに痛みがあったので、いつもより少なめの軽い食事に。それがその日の最後の食事になるとは、このときはまったく気付いていなかったのです。
パパ、昼食買ってきて!
定期健診の結果、便秘によるおなかの痛みだと思ってのは陣痛で、即入院となりました。産院の昼食の時間は過ぎていたため、夫に入院の荷物と一緒に何か食べ物を買ってきてもらうようにお願いしました。
ところが夫は、あとから産院の売店で買えばいいだろうと思い、荷物だけを持って陣痛室に来ました。その後、陣痛の間隔が短くなり、夫はずっと私の背中をさすってくれていたため、結局昼食を買いに行くことはできませんでした。
出産の感動より空腹感…!?
産院の夕食時間には、陣痛の間隔がさらに短くなり、食べ物をフォークで刺すものの口に運ぶ余裕すらありませんでした。それでも無事に出産し、空腹のなか、赤ちゃんと対面することができました。
出産後、残していた夕食を食べようと部屋に戻ってみたものの、仕方がないことではありますが、片付けられていた食事……。出産したその日はわが子を抱き締めても感動よりも空腹感のほうが勝り、翌日の朝の食事が本当に待ち遠しく感じました。食べちゃいたいくらいかわいいわが子を、本当に食べてしまいたいくらいの空腹感。いま思い出しただけでも、おなかが空いてきます。
「腹が減っては戦はできぬ」と言いますが、私の場合、空腹状態での出産はなかなかつらいものがありました。入院のしおりを後日見返すと、軽食(簡単に口に入れられるもの)ときちんと書いてありました。これ、本当に大事でした……。これから出産される方は、軽食の持参を忘れずに!
イラスト:imasaku
著者:村上八重美
二児の姉妹の母。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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