「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。今回は血液型に関するご相談です。
Q.夫が献血をしたところ、Rh(−)のO型でした
今日夫が献血をしたところ、Rh(−)のO型でした。私はRh(+)のB型ですが、子どもは何型が生まれてくるでしょうか? また、出産にはさしつかえはないのでしょうか?
在本祐子助産師からの回答
ご主人がRh(−)の血液型で、ご心配なお気持ちになりましたね。確かに血液不適合妊娠ではないかとご心配になられたかもしれませんが、問題になるのはママさんがRh(−)で、赤ちゃんがRh(+)のケースです。またABO型でも不適合が生じる可能性もゼロではありません。これは赤ちゃんの黄疸が強く出るなど出生後の問題です。いずれにせよ、心配があれは、産院でご相談してみてくださいね。
※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー
※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください
血液型について
血液型の分類に関してABO式やRh式など、みなさん聞いたことがあるのではないでしょうか? そもそも血液型とは何でしょう。
血液型とは一般には赤血球の型を指し、赤血球の表面にある抗原という物質によって決まります。ABO式血液型では、A型、B型、O型、AB型の4つに分けられ、A型にはA抗原、B型にはB抗原、AB型にはAとBの両方の抗原がありますが、O型にはどちらの抗原もありません。
Rh式血液型は、赤血球上に存在するC、c、D、E、eという5つの抗原によって識別される血液型を言います。一般的にRh式血液型でいう陽性(+)と陰性(−)は、D抗原の有無のことを指し、D抗原がある場合をRh(+)、ない場合をRh(−)で表します。
一般的に知られているABO式血液型、Rh式血液型の他にもMNS式、P式など多くの血液型が存在しています。ABO式やRh式以外の血液型は、医学的に問題となることが稀なので、日本ではあまり知られていません。
血液型不適合妊娠とは?
血液型不適合妊娠とは、母体にはない血液型の抗原がおなかの中の赤ちゃんに存在する場合を言います。おなかの中の赤ちゃんにはあるが母体にはない血液型抗原が母体に移行することで、母体は血液型抗原を異物と認識し、抗原を排除するために抗体をつくります。その抗体が胎盤を通じて赤ちゃんに悪影響を及ぼすことがあるのです。日本では、血液型不適合妊娠のなかでRh式血液型不適合妊娠の頻度が最も高くなっています。
Rh式血液型不適合妊娠は、Rh(−)の女性が、Rh(+)の赤ちゃんを妊娠した場合に起こります。パートナーがRh(+)の場合、ほとんどの赤ちゃんの血液型はRh(+)となります。
Rh型血液型不適合妊娠は、初めての妊娠では、過去に輸血や流産そして人工妊娠中絶などの経験がなければ、ほとんど何も起こりません。最初の妊娠時には、母親の体内に抗D抗体がないからです。最初の妊娠でおなかの中の赤ちゃんの血液型がRh(+)だった場合、おなかの中の赤ちゃんのD抗原が、分娩時、流産時などに母体に流入し、母体の中で抗D抗体がつくられます。2回目以降の妊娠をした時にRh(+)の胎児を妊娠すると、初めての妊娠のときにできた抗D抗体が胎盤を通じて胎児に移行し、胎児の赤血球を壊して胎児貧血や胎児水腫などさまざまな症状を引き起こします。
※参考:基礎知識(妊娠中)「【医師監修】血液型不適合妊娠とは?原因、赤ちゃんへの影響、Rh(ー)の女性が気を付けること」【監修:医師 北川 博之 先生 産婦人科 | 医療法人至誠会 梅田病院院長】
ベビーカレンダーは、妊娠や育児のお悩みを抱えたママさんの強い味方でありたいと思っています。自分だけではどうしても解決できなかったとき、不安で仕方がないときは本物の助産師や管理栄養士がリアルタイムでお悩みや質問にお答えする『助産師に相談』『管理栄養士に相談』の掲示板をぜひご活用ください!