31時間に及ぶ出産中、夫はどこに?
初めての出産で、陣痛が丸1日続いた私。出産には31時間という長い時間を要しました。そのため、立ち会いをする夫や母にとっても、待機時間はかなりの長丁場に。
陣痛に耐えるのに必死で、二人がどこで待機しているかを気にする余裕などまったくなかった私。母が隣の部屋を借りていたことは後から知りましたが、夫がどこにいたのかは、このときはまだ知る由もありませんでした。
産後に告げられた衝撃の事実
無事に出産を終え、ようやく心身ともに一息ついたころでした。看護師さんから、思いもよらない衝撃の事実を告げられたのです。
「実は、他の患者様から苦情が入っていまして……」
話を聞くと、なんと夫は待機場所として案内された待合室ではなく、分娩室のすぐ外にある廊下のベンチにずっと居座っていたというのです。しかも、丸1日におよぶ陣痛の間、そこで一晩中、寝泊まりしていたとのことでした。
本来、産科病棟は防犯やプライバシーのため、男性が長時間滞在できない決まりになっていました。入院中の女性たちからは「廊下にずっと男性がいて怖い」「怖くてトイレにも行けなかった」という切実な声が上がっており、病院内で大きな問題になってしまったそうなのです。
悪びれない夫の発言に絶句…
夫を注意すると、「俺は悪くない! ベンチにいただけで危害を加えたわけでもないのに失礼だ!」と、まったく悪びれる様子がありません。
私が「そうではなくて、男性がいるというだけで恐怖を感じる人がいるの。病院の決まりを破ったあなたが悪いよ」と伝えても、夫は「自分は差別をされた」という被害者意識が強く、なかなか納得してくれませんでした。
結局、病院には私から平謝り。出産直後のボロボロの体で、退院までの5日間、ずっと肩身の狭い思いをすることになったのです。
夫からすれば、ただ待っていただけで警戒されることに不快感を覚えたのかもしれません。しかし女性の立場からすれば、密室に近い空間で、力でかなわない男性に居座られるのは強い恐怖を伴います。夫の勝手な判断で、他の患者さんには本当に申し訳ないことをしてしまいました。
夫の意識を根本から変えるのは難しいと考えた私は、第2子の際は夫の立ち会いを断ることに。理由として前回の出来事を挙げ、「同じ女性に恐怖を与えるようなことは二度としたくない」とはっきり伝えると、夫もようやく自分のしたことの重大さを少し理解してくれたようでした。
◇ ◇ ◇
陣痛中は、強い痛みや不安、緊張から心身ともに余裕がなくなり、出産に集中するだけで精いっぱいの状態になります。だからこそ、付き添う家族は、病院のルールを守り、医療スタッフの指示に従うことが重要です。
産科病棟では、入院中の女性や赤ちゃんの安全、プライバシーを守るために、待機場所や面会の範囲などが決められていることがあるので注意しましょう。
赤ちゃんを迎える大切な時間だからこそ、ママが安心して出産に集中できる環境を整え、周囲の人への配慮も大切にしたいですね。
監修:関根直子(助産師)
著者:いちのせはち/30代女性。2016年生まれの男の子と、2017年生まれの女の子を育てるシングルマザー。
息子は発達障害・軽度知的障害あり、公立小学校の通常学級に在籍中。「子ども発達障がい支援アドバイザー」の資格を取得し、子どものサポートのため会社員を辞めフリーランスに転身。バイリンガル育児にも取り組んでいる。日々の癒やしはK-POPアイドル!
イラスト:ちゃこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)