冷たい夫に離婚届を突き付けたら
息子が生まれて3カ月が経ったころ、初めての育児で私の心身はすっかり疲弊していました。
夜泣きで細切れにしか眠れない毎日。それなのに、夫は家にいてもスマホでゲームばかりし、子どもが泣くと「テレビの音が聞こえない」と不機嫌そうな顔をするだけです。
そんなある日の午後、急激な悪寒に襲われた私は、39度の高熱を出してしまいました。
ふらふらになりながら、仕事中の夫にすがる思いでLINEを送ります。
「ごめん、高熱が出て動けない。今日は少し早く帰ってきてもらえないかな?」
しばらくして返ってきたメッセージを見て、私は自分の目を疑いました。
「仕事中なんだけど。ただの熱でしょ?薬飲んで寝てれば?」
「育児は君の役割なんだから、こっちを頼らないでよ」
画面に並ぶ冷たい言葉を見たとき、悲しいというより、もうこれ以上この人と一緒にいる意味はないのだと、すーっと冷静になる自分がいました。私はふらつく足で、以前何かの時のためにともらってあった離婚届の用紙を取り出し、自分の欄を書き込みました。そしてリビングのテーブルにそれを置き、夫に短く返信したのです。
「離婚届置いておくね」
すぐに「え?」とだけ返信がありました。
その後、慌てて早退してきた夫は、テーブルの上の用紙と一切笑わない私の顔を交互に見て、ようやく事の重大さに気づいたようです。顔色を変え、その場で必死に謝り始めました。
結局、夫が心を入れ替えて育児にしっかり向き合うと約束したため、現在は離婚を保留にしています。ずっと不満を飲み込んで我慢し続けていましたが、自分の限界や意思は、はっきりと突きつけなければ伝わらないのだと気がつきました。
一度本気で別れの覚悟を見せたことで、夫の中にも「家族を失うかもしれない」という危機感が生まれたようです。今は適度な緊張感を持ちながら、夫婦で少しずつ子育てに向き合えるようになってきています。
著者:佐々木桃子/30代女性/1歳の男の子を育てる新米ママ。現在は育休中で、家事と育児の両立に奮闘しながら、将来のために資格の勉強中。趣味は子どもの成長記録をつけることと、おいしいスイーツめぐり
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)