頭から赤ワイン!?

サービス業をしていた私。あるレストランウエディングでのこと。その日は食事を楽しみながら挙式を待つスタイルで、会場にはすでに和やかな空気が流れていました。
そんな真っ最中、会場に「ガチャーン!」という大きな音が響き渡りました。驚いて振り向くと、赤ワインの入ったグラスを運んでいたスタッフが、泣きそうな顔でぼうぜんと立ち尽くしていました。そしてその前には、赤ワインを頭から浴びたような状態の新郎の祖父がいました。どうやら、誤って赤ワインを新郎の祖父にかけてしまったようです。
真っ赤に染まった衣裳だけでなく、祖父の顔もワインと同じくらい赤くなっていて、次第に怒りが込み上げているのがはっきりわかりました。騒ぎ始めた祖父を、すぐにサービスのマネージャーが会場の外へ誘導しました。
しばらくして落ち着いたところで、マネージャーがきぜんとした態度で祖父にこう伝えました。「お怒りは甘んじて受けますが、今は披露宴会場に戻っていただかねばなりません」。インカムでスタッフ同士が連携していたのでしょう。即座に衣裳部へ礼服一式を手配し、近くの控室を使って全身を丁寧に拭き、新しい衣裳に着替えていただくという完璧なリカバリー。その手際の良さに祖父も感服した様子でした。
あまりに迅速な対応だったためか、祖父が再び会場へ戻ると自然と拍手が起こったほどです。……ただ、安心したのもつかの間。肝心の挙式はというと、新郎新婦が立ったまま牧師の到着を待ち続けるという事態に。どうやら控室との連携がうまくいっていなかったようで、牧師がなかなか戻ってこなかったのです。
約5分後、汗だくの牧師がようやく戻ってきて無事に式が再開。いつもより早口だったせいか、新郎新婦も思わず苦笑いしていました。
◇◇◇◇◇
後から聞いたところによると、当日この事態に気付いたプランナーは、新郎新婦に平謝りだったそうです。今では笑い話ですが、あの披露宴は忘れられない思い出の1つとなりました。
著者:佐藤緑/50代女性・会社員
イラスト/きりぷち
お坊さん登場、いとこがまさかのひと言

お葬式のとき、お坊さんが入場してきた瞬間、隣にいた小学生のいとこが「あ! 武田信玄やん!!」と、思いの外、大きな声でうれしそうに言いました。お坊さんの袈裟(けさ)や剃髪姿(ていはつすがた)が、歴史の本やテレビで見た戦国武将の出家後の姿にそっくりだったのでしょう。その言葉に、私は思わず「いや、あれは上杉謙信やろ!」と突っ込んでしまいました。
一瞬、会場はシーン……と静まり返りましたが、次第にクスクスと笑いがこぼれ、ついにはみんな笑いをこらえきれず爆笑してしまいました。
冷静に考えれば大したことではないのですが、「笑ってはいけない」場面だからこそ、余計にツボに入ってしまったのだと思います。幸いなことに、親族も一緒になって笑ってくれたので、場の雰囲気は和やかになりました。
それ以来、お葬式に参列するたびにどうしてもいとこの発言を思い出してしまい、笑いそうになる自分がいます。「笑ってはいけない」と思うほど、人は逆に笑いたくなってしまうものなのだと、身をもって実感しました。
◇◇◇◇◇
厳かな場での思いがけない出来事は、今も私の心に強く残っています。あのとき、周りが温かく受け止めてくれたことが本当に救いでしたが、やはり少し申し訳ない気持ちも残っています。
著者:待兼和仁/30代女性・会社員
ぼんやりとトイレへ

式が始まるまで親族控室で待っていたのですが、時間が近づいてきたので「今のうちにトイレに行っておこう」と思い、席を立った私。トイレは控室からそれほど遠くない場所にありましたが、私は弟の結婚や式のことをあれこれ考えていたせいで、ぼんやりと歩いていました。そして、そのままぼんやりとトイレに入ったのです。
個室から出て手を洗っていると、掃除をしている女性スタッフが入ってきて、私を見て驚いた表情でこう言いました。「ここ、男子トイレですよ」と。思わずハッとしました。なんと、私は男子トイレに入ってしまっていたのです。
幸い、利用中の男性はいませんでしたが、その場に誰かがいたらと思うと、顔から火が出る思いでした。
この出来事以来、外でトイレを利用する際には、例え慣れた場所であっても必ず表記を確認するようにしています。ぼんやりしていると、ついとんでもないミスを犯してしまうこともあるんだなと、身をもって体験しました。
◇◇◇◇◇
弟の結婚式でのこのハプニングは、今では笑い話ですが、少し気を引き締めて日常を過ごすきっかけにもなりました。
著者:松田唯/30代女性・会社員
まとめ
結婚式や葬式での失敗は、その瞬間は「穴があったら入りたい」と思うほど恥ずかしいものですが、後になれば「あんなこともあったね」と語り継がれるエピソードになることも多いものです。大切なのは、冠婚葬祭などの場で失敗した自分を責め過ぎないことではないでしょうか。一度恥ずかしい思いをした経験は、どんなマナー本を読むよりも強く記憶に刻まれ、今よりも品格のあるあなたへと成長させてくれるものかもしれません。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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