離婚後1カ月でやって来た夫
元夫の浮気が原因で、2年前に離婚をしました。家には私と子どもがそのまま住み続け、彼はその後浮気相手とは別れたようで、車で30分ほどの場所で一人暮らしを始めることになったのです。
やっと新しい生活が始まると思っていたのですが、離婚から1カ月たったころ、元夫がわが家にやってきました。理由は決まって「子どもの顔が見たいから」というもの。もともと定期的に会わせる約束にはなっていたものの、急に家に来られたことには戸惑うばかりでした。
ただ、彼が子どもの父親であることに変わりはないという思いがあり、むげに追い返すのも気が引けて、最初は玄関先で少しだけ会わせるようにしていたのです。
ところが、少しずつ彼の行動はエスカレートしていき、頻繁にやって来るようになりました。夕飯の時間に合わせてやってきては、「ついでに俺の分も作って」と、当たり前のように食卓につく始末。
食後もリビングのソファでくつろぎ、「やっぱりこの家が落ち着く」「一人で食べるご飯は寂しい」とこぼす姿は、まるで離婚前と何も変わっていません。
そんな彼を見ていると、何のために離婚という大きな決断をしたのかわからなくなり、次第に耐えられないほどのモヤモヤと不快感を抱くようになりました。このまま都合のいいように私たちの生活に踏み込まれてはいけないと考え、しっかりと線を引く決意を固めたのです。
ある日、私の親に家へ来てもらい、第三者がいる前ではっきりと「ここはもうあなたの家ではない」と彼に告げました。その場で合鍵を返してもらい、これからの面会は必ず家の外で行うというルールを徹底するよう約束させたのです。
最初は子どもの気持ちを優先して受け入れていましたが、私の中途半端なやさしさは、結果的に相手の甘えを大きくしてしまうだけだったのだと身をもって学びました。物理的にも精神的にもしっかりと距離を置いたことで、今では子どもと二人、心から安心できる穏やかな毎日を過ごせています。
著者:原田心/30代女性/5歳の息子を育てるシングルマザー。実家の近くで暮らしている
イラスト:きりぷち
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)