義母の連絡はいつも到着直前…
車で40分もかかる距離なのに、義母がわが家に来るときの連絡はいつも「あと5分で着きます」の一言でした。家を出る前ではなく、なぜか到着する直前に送ってくるのです。土日はほぼ毎週、その通知が届いていました。
夫は仕事で不在のため、家には私と赤ちゃんの二人きり。義母は義父とお弁当を買ってきて、わが家で食べ、時には昼寝までして帰っていくこともあります。やっと赤ちゃんが寝て「今だ、私も横になれる」と思った瞬間にお弁当を広げられ、休めないこともありました。
急に訪れる義両親を迎えるため、外出の予定をキャンセルした日もあり、余裕のない私には、正直しんどい状況でした。それでも「義母に悪気はないんだよね」「わが子のおばあちゃんだし」と自分に言い聞かせていたのです。
義兄の対応で見えてきた“家族の距離感”
一度、やんわりと「事前に連絡をもらえると助かります」と伝えたこともありますが、状況は変わらず、半ば諦めていました。「孫がこれほどかわいいのだから、頻繁に会いたくなるのも当然かも」と、義母の気持ちを理解しようともしていたのです。孫を抱きたい気持ちを思えば、強く拒むことはできませんでした。
そんなとき、義兄夫婦に赤ちゃんが生まれたことで転機が訪れました。夫から、義兄が義母に対し「今日は難しいから来ないでくれ」ときっぱり伝えているらしいと聞き、「そんなふうに断ってもいいの!?」と私は驚きを隠せませんでした。
義兄の対応をきっかけに、義母も何か気づくところがあったのでしょうか。その後、改めて何かを言われたわけではありませんが、あれほど頻繁だったわが家への訪問が少しずつ減っていったのです。
私も義兄のように、もっとはっきり伝えていればよかったのかもしれません。けれど、あのころの私はそれどころではありませんでした。家族だからこそ距離感や礼儀が曖昧になりがちですが、きちんと線を引くことは悪いことではないのだと、今なら思えます。母になって、私は少しずつ“自分と家族を守るための距離”を学んでいます。
著者:七瀬香乃/30代女性。2015年生まれの息子、2018年生まれの娘、夫の4人暮らし。元幼稚園教諭。結婚を機に地元を離れ、現在は宮崎県で二児の子育てに奮闘中。おしゃべりが大好きで、育児や家族との日常の中で感じたことを綴っています。
イラスト:ななぎ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年4月)