子どもを守りたい一心で…
ある日、生後7カ月の息子と家の中で過ごしていると、庭から物音がしました。何だろうと思いそっと部屋の窓からのぞいてみると、おじさんがわが家の庭にしゃがみこんでいるではありませんか!
私は瞬時に「泥棒だ!」と思い、わが子を守らなきゃという思いが沸き上がりました。慌てて片手にスマホ、武器になりそうだと思ってもう片手に傘を持ち、気配を消しながらおじさんの元へ、そーっと近づきました。
「一体何をしてるんだ」と内心ドキドキしながら覗こうとすると、おじさんが振り返り、目が合ってしまいました。私はどうしようとパニックになりかけましたが、おじさんは何事もなかったようにあいさつをしてくれて……。どうやら、そのおじさんは水道メーターを確認して利用量を測定する仕事の方で、庭先の水道メーターを確認しているだけでした。
私はその存在を知らず、完全に早とちりしてしまったのです。おじさんがつけていた「水道メーター点検中」という腕章も全く目に入っておらず、庭に知らない人がいる=不審者という図式を勝手に作り上げてしまっていたのでした。
驚かせてしまったことをその場で半泣きになりながら謝ると、おじさんは「今まで泥棒と疑われたことはあるけど、傘持った人は初めてだ」と笑いながら許してくれました。私に気づいて振り返ると、鼻息を荒くした女が傘を構えて背後に立っていたわけです。きっと相当驚いたと思います。その後、改めておじさんが来てくれたときに謝罪し、お詫びの品をお渡ししました。
その一件以来、おじさんはわが子を気にかけてくれたり、近所のことをいろいろ教えてくれたりと親切にしてくれるようになりました。引っ越すまでの間、私たち家族にとって頼れる存在になり、今ではそのおじさんに対して感謝の気持ちでいっぱいです。
早とちりしてとっさにとった行動とはいえ、怪しいと思う人に武器っぽいものを持って近づくのは、よく考えたらかえって危険だったとあとから反省しました。今後は相手を刺激しそうな行動はせず、警察に頼ろうと思った出来事です。
著者:筧千空/30代女性・会社員
2歳の娘、4歳と9歳の息子を育てるママ。趣味は邦楽ロックのライブ鑑賞。
作画:たかだきなこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)