「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。今回は妊娠中のウォーキングに関するご質問です。
Q.妊婦のウォーキングとはどのくらいの運動量を指すのでしょうか?
現在、妊娠18週の30代初産婦です。最近体調が安定してきて動きやすくなってきたので、ウォーキングをしてみたいと思っているのですが、妊婦のウォーキングとはどのくらいの運動量を指すのでしょうか? 近所を散歩するくらいでも良いのでしょうか?
その程度だと個人的に取り組みやすいです。
宮川めぐみ助産師からの回答
無理のない範囲で、おなかの張りを見ながら疲れない程度で始めてみてくださいね。余裕があれば、少し距離を伸ばしてみたり30分程度歩いたりしてもいいと思いますよ。
※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー
※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください
妊娠中の運動には散歩やウォーキングなど歩くことがおすすめ!
歩いて移動するときや散歩に出かけるときに、歩くことをウォーキングとして意識するだけでも、妊婦さんに適した運動になります。ウォーキングするときは以下の点を参考にしてください。
・ウォーキング開始前の確認
妊婦さん本人の体調が優れない、あるいはおなかが張っていると感じたら無理に歩くことはやめましょう。天候や季節によっては、屋外にこだわらず、ショッピングモール内など屋内を歩いても良いでしょう。
・ウォーキングのための準備
歩きやすい服装や靴を着用しましょう。妊娠中は足がむくみやすいので、多少サイズを調整できるタイプの靴が良いでしょう。転んだときに両手が使えるように、母子健康手帳、保険証、タオル、水分補給用の飲み物などはリュックに入れて持ち歩きましょう。
・ウォーキング前後のストレッチ
運動効果を上げてけがを防ぐために、ウォーキング前にストレッチをして体を慣らしましょう。ウォーキング中は急な動きはしないで、ペースを上げるときも、落とすときも、徐々におこないましょう。ウォーキング後にもストレッチをして、筋肉をほぐしましょう。
①ふくらはぎのストレッチ:
手を壁や椅子などにおいて体を支える。足を前後に開いて、後ろ足のかかとは床につけたまま、体重を前にかけて、後ろ足のふくらはぎを伸ばす。
②太もも(後面)のストレッチ:
足を前後に開き、両膝を軽く曲げて、腰を後ろに引いて、前側の足の太ももの後面を伸ばす。
③太もも(前面)のストレッチ:
手を壁や椅子などにおいて体を支える。片足に体重をのせてバランスをとり、反対側のつま先をもって、おしりの方へ引き寄せ、太もも前面を伸ばす。
・ウォーキングは楽しみながら続ける
運動は楽しく継続することが大切です。妊娠前から運動習慣がない、運動が苦手という妊婦さんの場合は、週1回のペースから開始して、週2~3回を限度にしても良いです。もともと運動習慣があった妊婦さんは、妊娠経過が順調であれば毎日ウォーキングしてもかまいません。
1回の運動時間は心地よいと思える範囲から開始して、無理のない程度に徐々に増やしましょう。有酸素運動として効果が表れるのは20~30分間続けることが必要ですが、妊娠中の運動は長くても60分以内を目安にすることが望ましいです。普段の歩き方よりも速めに、歩幅は大きめを心がけましょう。歩き始めは人と会話できる程度からスタートして、最後の5~10分はクールダウンするつもりで徐々にスピードを落として終了しましょう。慣れてきたら1日数回おこなうのも良いでしょう。
・ウォーキング中の事故に要注意
音楽などを聴きたい、通話しながら歩きたいという妊婦さんもいるかと思いますが、音楽や通話、端末機器の操作に気をとられると、周囲への注意力が低下します。妊娠中は体型の変化によってバランスが不安定になり、瞬発的な動きが鈍くなることから、他の歩行者や自転車と接触しそうになっても避けられず、転倒したり、おなかをぶつけたりする可能性があります。
自分と赤ちゃんを思わぬケガや事故から守るために、ウォーキング中はイヤホンやヘッドホンの装着やスマートフォンなどの端末機器の操作はやめましょう。
※参考:基礎知識(妊娠中)「【医師監修】妊娠中におすすめの運動不足解消法とは? 妊婦さんの散歩やウォーキングについて」【監修:医師 太田 篤之 先生 産婦人科 | おおたレディースクリニック院長】
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