違和感を放置できなかった理由
頭をぶつけた直後は、軽い打撲だと思っていました。腫れも目立たず、そのうち治るだろうと深く考えていなかったのです。ところが数日がたっても違和感が引かず、触れてみると小さなしこりのようなものがありました。痛みは強くないものの、頭という場所もあって、次第に気になり始めました。
何度治療しても繰り返す不安
しこりは自分で中身を押し出したり、病院で切開して膿を出したりしても、そのたびに再発して膨れてきました。「切開して中身を出すだけでは、袋が残っているため再発する」という説明を受け、今度は炎症が落ち着いたタイミングで袋ごと摘出する予定です。頭にできた異変というだけで、気持ちは落ち着かず、不安を抱えたまま過ごす日が続きました。
病名を知って少し安心した瞬間
しこりができ始めたころは、脳腫瘍(のうしゅよう/頭蓋骨内部の脳やその周辺組織(髄膜、脳神経、下垂体など)に発生する腫瘍の総称)ではないかと本気で心配していました。
診察を受け、粉瘤(ふんりゅう/皮膚の下に袋状の嚢腫ができ、剥がれ落ちた角質や皮脂が袋の中にたまってできた良性の腫瘍)だとわかったとき、ようやく理由がはっきりし、ほっとしました。そして、粉瘤という病名を知るきっかけにもなりました。
まとめ
頭をぶつけたことがきっかけで、まさか再発を繰り返す治療が必要になるとは思いもしませんでした。ただ中身を出すだけでは、原因となる袋が残ってしまうため根本的な解決にならないことも学びました。小さなしこりでも、場所や経過によっては脳腫瘍を疑うほどの大きな不安につながることを痛感しています。今度はしっかりと袋を取り除く手術を受け、再発の不安を解消したいと思っています。これからは体の小さな違和感を軽く考えず、自分の体と丁寧に向き合っていくきっかけになりました。
医師による解説:頭のしこりと粉瘤の正しい知識
打撲をきっかけに気付くことも多い「頭のしこり」。再発を繰り返す粉瘤の正体とは? なぜ袋ごとの摘出が必要なのか、自己処置の危険性と併せて詳しく解説します。
打撲は「原因」ではなく「発見のきっかけ」
粉瘤は打撲によってできるものではなく、もともとあった袋状の組織に老廃物がたまっていく病気です。ぶつけたことで初めてその存在に気付くケースは多いですが、衝撃で中で袋が破裂し、急激に炎症(炎症性粉瘤)を起こすこともあるため注意が必要です。
「つぶす」行為が再発を招くリスク
自己判断で中身を押し出すと、皮膚の下で袋が破れて炎症が広がり、かえって治療を困難にします。また、出口を塞いでしまうと細菌感染を起こして激痛を伴う膿瘍(のうよう)になる恐れがあるため、「自分では触らない」のが鉄則です。
なぜ切開だけでは治らないのか
粉瘤は「内容物(角質など)」と、それを包む「袋(嚢腫)」で構成されています。切開して中身を出すだけでは、袋が残っている限り再び老廃物がたまり始めます。根治には、炎症が落ち着いている時期に袋ごと摘出する手術が必要です。
頭部のしこりは早めの受診を
頭部は血管が豊富で、粉瘤以外にも脂肪腫や外骨腫、まれに悪性腫瘍などが隠れていることもあります。「ただのたんこぶ」と自己判断せず、数日たっても消えない、あるいは再発を繰り返すしこりがある場合は、早めに皮膚科や形成外科を受診してください。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修:久野 賀子先生(PRIDE CLINIC 医師)
著者:下川まきこ/50代女性・パート
イラスト:アゲちゃん
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)
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