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作業員だけ置き去りで社員旅行へ行った社長「不満なら辞めろ」→お望み通り全員で独立した結果…!?

当時の僕は、B山建設で現場を任されている作業員でした。その日もいつものように仕事を終えたはずでしたが、1本の電話をきっかけに、僕の人生は大きく動き出すことになったのです。

知らされていなかった社員旅行

ある日、現場での作業を終えたところへ、別会社の設計士であるA子さんが慌てて訪ねてきました。

 

「今日中に確認したいことがあるんですが、会社に電話しても誰も出なくて……」

 

A子さんにそう言われ、僕もオフィスに連絡してみましたが、やはりつながりません。嫌な予感がして、「おかしいですね。社長のスマホにかけてみます」と、その場でB山社長に電話を入れました。すると社長は、悪びれる様子もなくこう言ったのです。

 

「ああ、今日から社員旅行なんだよ」

 

思わず耳を疑いました。僕も現場の同僚たちも、そんな話はまったく聞かされていなかったからです。

 

僕が「社員旅行ですか? 僕たちには何の連絡もありませんでしたが」と伝えると、社長はあっさりと、「今回は将来を見据えて、連れていく社員をこちらで選んだんだよ。現場作業員にまで予算はかけられない。きみたちは留守番だ」と言い放ったのです。

 

社長のひと言で独立を決意

それだけでも十分ショックでしたが、社長はさらに「社員旅行に行けないのが不満なら、ほかの会社にでも行けば?」と、突き放すように告げました。あまりにも軽い口ぶりに僕は言葉を失いましたが、「そうですね……」とだけ答えました。

 

通話を終えたあと、僕は思わず「こうなったら独立しよう」とつぶやきました。すると、近くにいた同僚の1人が「先輩が動くなら自分も考えたいです」と声をあげたのです。そのひと言をきっかけに、ほかの同僚たちの間にも、今後の働き方を見直そうという空気が広がっていきました。

 

数日後、社員旅行から戻った社長は、「は? 退職希望者がこんなにいるのか? しかも独立するコイツの会社に移る者までいるのか」と仰天していました。僕が「はい、そうなりました」と答えると、辞める同僚たちは「みんな自主的な判断です」と言い、僕が強引に引き抜いたわけではないと強調してくれました。

 

僕自身も勢いだけで動いたわけではありません。以前から感じていた働き方への疑問や、現場を支える人が軽く扱われることへの違和感が、この出来事で一気に表面化したのです。こうして僕たちはそれぞれ退職の手続きを進め、僕は独立に向けて新会社の準備を本格的に進めていったのです。

 

退職が相次ぎ、会社は混乱状態に

その後、B山建設では、僕たちも退職までに引き継ぎ資料をまとめていましたが、社長は現場の実情を十分に把握しないまま、新しく採用した社員たちに対応のほとんどを任せたようでした。

 

すると現場では、「誰がどの作業を進めているのかわからない」「資材の手配も重複している」といった問題が起き、混乱が広がったそうです。これまで僕が担っていたのは、単なる書類作成だけではなく、現場ごとの状況を見ながら段取りを調整する役割でもあったため、資料だけでは補いきれなかったのかもしれません。

 

B山建設では現場の混乱がしばらく続き、新しく入った社員の中には、すぐに退職する人もいたようです。B山社長はそのころになってようやく、現場を支えていた人たちの重みを痛感したのかもしれません。

 

新しい環境で見えた未来

一方で、僕が新しく立ち上げた会社は、仲間たちに支えられながら少しずつ軌道に乗っていきました。A子さんとも変わらず仕事で関わる機会があり、現場ごとに丁寧に信頼を積み重ねていきました。

 

ある案件が無事に終わったあと、僕たちは現場を見渡しながら、「今回も何とか形になりましたね」と笑い合っていました。するとA子さんが少しだけ照れたように、「よかったら、このあと軽くごはんでも行きませんか。お疲れさまでした、ってことで」と声をかけてくれたのです。

 

突然の誘いに一瞬驚きましたが、その笑顔を見たとき、不思議と肩の力が抜けました。ここまで慌ただしい日々を過ごしていましたが、A子さんの笑顔で、ようやく息がつけたような気持ちになったのです。仕事や人との縁を大切にしながら、これからも僕なりに前に進んでいこうと思います。

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

 


 

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ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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