

デートはため息からスタート
ある日、私たちはランチをするため、駅で待ち合わせをしていました。私はこの日のために選んだワンピースを着て、楽しみな気持ちで彼を待っていたのです。すると、正面から彼がやってきました。その姿を見た瞬間、私は思わず心の中でため息をついてしまいました。
上半身はおしゃれなシャツできちんと整っているのに、足元はサイズが合っているのかわからない、ダボダボのサンダルなのです。全体のちぐはぐさが気になったものの、本人は満面の笑みで、まったく気にしていない様子でした。
会計時、彼が思わぬ行動に…
その日は歩くたび、彼の足元からペタペタと音が響いていました。ちぐはぐな服装と、足元のペタペタ音は気になります。ただ、当時の私は彼のことが好きなあまり、これくらいの違和感なら目をつむっていました。
しかし、ランチを終えて会計をするとき、またしても彼の気になる一面が出てきたのです。
レジの前に行き、「ここは俺が払うから大丈夫だよ」と言って財布を取り出してくれたところまではよかったのです。ところが次の瞬間、足りない小銭を探そうとして、彼は床の上でカバンを大きく広げ、端数の数十円を探し始めたのです。
後ろに並んでいる人への配慮もなく、私は周囲の視線が気になってしまいました。
まさかの再会で大混乱!
さすがに見ていられなくなり、私は小声で「恥ずかしいし、ここだと邪魔になっちゃうから、別のところに移動しようよ」と声をかけました。すると彼は、不機嫌そうに「別にいいだろ」とひと言。私はその返答に驚き、言葉を失ってしまいました。
するとそのとき、背後から「あれ、久しぶり」と声をかけられたのです。振り向くと、そこにいたのは元カレでした。突然の再会に戸惑っていると、元カレは私の隣にいる彼を見て、少し驚いたような表情を浮かべ、「お前さ、趣味変わったんだな」と馬鹿にするようにつぶやいたのです。
その言葉は彼の耳にも届いてしまい、彼は「なに? 誰?」と反応しました。まだ会計も終わっていないなか、その場の空気は最悪なものに……。私はただただ居心地の悪さを感じながら、その場をやり過ごすことしかできませんでした。
結局、その日は彼をフォローしたり、元カレとの思いがけない再会に戸惑ったりして、デートを楽しむ余裕はありませんでした。
当時の私は、彼の抜けたところも含めて魅力だと思っていましたが、あの日の出来事をきっかけに、自分が抱えている小さな引っかかりに、気づかないふりをしていただけなのかもしれない、と思うようになりました。好きという気持ちだけで無理をするのではなく、時には自分の意見をしっかり伝えて、お互いが自然に笑っていられる関係を作りたいと感じた出来事でした。
著者:榊原愛七/30代女性・1児の母。看護師・カウンセラー兼、恋愛エピソードを執筆するライター。
作画:霜月いく
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年10月)
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