平和な宅飲み、記念写真で空気が一変
宅飲みの会場となったのは、引っ越したばかりの友人・A男の家。そこに集まったのは、A男の彼女と共通の女友だちB子、そして私を含めた数人でした。おつまみを囲みながらゲームをしたりお笑い番組を見たりと、よくある平和な宅飲みをしていました。
場も温まってきたころ、「全員そろってるし撮ろうよ!」という流れで、B子のスマホで集合写真を撮ることに。肩を寄せ合って笑う私たちと、テーブルいっぱいのお酒やおつまみ。
「やば〜、めっちゃいい感じ!」「これあとで送って〜!」楽しい夜を映し出した一枚に、全員でスマホを覗き込みながら盛り上がっていました。
そのときです。「ねぇ……」A男の彼女が小さな声でつぶやきました。
「なんでB子ちゃん、繋がってるの?」
怒ったような、でもどこか悲しそうな表情で、A男の彼女が口を開きました。「ねえ……この家のWi-Fi、教えてもらったの?」と。
一瞬、何を言われたのかわからず、誰も反応できないまま、A男の彼女が続けました。
「なんでB子ちゃん、Wi-Fi繋がってるの?」。
そのひと言で、場の空気がぴたりと凍りつきました。
この家に来たのは、みんなこの日が初めてのはず。引っ越したばかりで、A男の彼女もここに来るのは初めてだと聞いていました。
その場にいた全員が、気づいてしまった
B子は「さっきパスワード教えてもらった……のかな……?」と、しどろもどろに答えます。でも、その言い方があまりにも不自然で……。
A男は、何も言わずに視線を落としたまま。さっきまでの笑顔が嘘みたいに、表情が固まっていました。
家のWi-Fiは、パスワードを入力しないと繋がらないはずです。それなのに、B子のスマホは自然に接続されていて。その意味を、誰も口にはしませんでした。
その空気に耐えきれなくなった誰かが、「まあ……たまたまじゃない?」と、無理やり笑って言いました。
「そうだよね、たまたまだよね」誰かがそれに乗っかって、場の空気を戻そうとしましたが、結局、誰も核心には触れないまま、その日は解散となりました。
Wi-Fiは、正直者だった
後日、別の友人から話を聞きました。A男とB子は、やはり浮気関係にあったそうです。そしてA男と彼女は、あの夜をきっかけに別れることになったといいます。
小さなWi-Fiマークが、言葉よりも雄弁に、すべてを語っていたのでした。何気なく表示される、スマホ画面のWi-Fiマーク。それが時に、思いがけない事実を浮かび上がらせることもあるのかもしれません。あの夜の凍りついた空気は、今でも忘れられません。
著者:岡田圭/30代女性・新卒で編集プロダクションに入社後、女性誌やウェブを中心に恋愛や人間関係などのテーマで数多くコラムを執筆。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)
※AI生成画像を使用しています
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!