地方異動の間にしていたこと
当時から、営業部の部長は自分のやり方に異を唱える人は遠ざける傾向のある人物でした。そんな部長に、僕は「そのやり方は違うと思います」と真っ向からぶつかっていて……。そのためか、部長からは絶対にできないことを指示されたり、度を超えたことを言われたりしていました。
その後、僕は地方支社へ異動となったのですが、部長の周りにいた人たちは、僕が部長に反発したことで異動になったと思っていたようです。しかし実際には業務上の都合での異動でした。
僕は、異動をする少し前に部長の度を越した態度や言動について、社内の相談窓口に報告を入れていました。そして、その後も無理のない範囲で情報提供を続けることに。支社での業務の傍ら、異動前に部長から送られていたパワハラの証拠となるメッセージなどのデータを整理し、追加資料として窓口へ提出していました。
また、本社に残っていた、かつて僕が新人指導を担当した後輩の女性社員からも、日常業務の中で違和感のあるやり取りについて相談を受けることがありました。その後輩にも、記録に残っていた高圧的なメールや不合理な指示の履歴などを整理してもらい、窓口へ証拠として提出してもらうことにしました。
そして、部長のパワハラの証拠がある程度集められ、会社としての確認作業が最終段階に入ったタイミングと、僕が本社に復帰するタイミングがたまたま重なったのです。
地方異動から戻ってくると…
そして迎えた、本社への復帰初日。僕を待ち受けていたのは歓迎とは程遠い光景でした。案内された僕の席には共有資料や段ボールが積まれており、落ち着いて業務ができる環境とは言えませんでした。
「おお、戻ってきたのか。だけどな、見てのとおりまだ席の準備が整っていないから。今日は無理に仕事をしなくていいぞ」部長はそう言って、ニヤニヤと含みのある笑みを浮かべていました。部長は、自身のパワハラが問題視されていることをまったく把握していなかったようです。
周囲の同僚たちも積極的に僕と関わろうとはせず、距離を置いていたように思います。そんな中、証拠集めに協力してくれたあの後輩社員だけが、不安そうな表情でこちらを気にしていました。
部長の末路と職場の空気
出社早々、部長から幼稚な対応を受けても、僕は特に反論せず……。僕は「では、お言葉に甘えて」とひと言残し、その場を離れました。そして、そのまま社内のコンプライアンス相談窓口へと足を運び、これまで提出していた部長のパワハラにまつわる資料について、担当者と補足や認識のすり合わせをおこないました。
しばらくして、集めた証拠を部長に突きつけたそう。ところが、それでもなお部長は「あいつ(僕)が悪い!」と人のせいにしていたとのことでした。結局、部長は別部署に異動ということに。
部長がいなくなった後、職場の空気は目に見えて変わりました。これまで見て見ぬふりをして距離を置いていた同僚たちは、手のひらを返したように話しかけてくるように。結局、みんな部長に怯えていたのだと感じました。そんな中で、僕を心配してくれていた後輩も話しかけてくれました。
「先輩……お帰りなさい。ずっと気になっていました」
「ありがとう。これからは安心して働ける環境にしていきたいね」
職場の理不尽な状況に対しては、感情的に対立するのではなく、事実を積み重ねていくことの重要性を実感しました。今回のように、困ったときには信頼できる窓口や周囲の人たちと協力することが大切だと思います。そのためにも、日ごろから周囲とのコミュニケーションを積極的にとり、よい環境づくりを意識していきたいです!
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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