見下されていた高校時代
高校時代、私は同級生のB子から「地味子」とからかわれることがありました。悔しい気持ちはありましたが、人の言葉に振り回されず、自分の目標に向かおうと心に決め、志望大学への進学を目指して勉強に打ち込みました。
社会人になってからは中小企業に就職し、恋愛よりも仕事を優先する毎日を送っていました。今では数人の部下をまとめる立場になり、責任は重いものの、やりがいもあり、自分なりの誇りを持って働いています。
そんなある日、部下のA男が、取引先の女性との私的な関係をきっかけに、恋愛トラブルを起こしていたことが判明したのです。立場を考えない軽率な行動は社内でも問題になり、私は直属の上司として事実確認をしたうえで、社長に報告しました。
その後、A男は「反省しています」とは言っていたものの、社内での信用を大きく損ない、会社に居づらくなったのか、自ら退職を申し出ました。
因縁の再会!?
こうした仕事のトラブルを乗り越え、気持ちを切り替えようとしていたある日。休日に立ち寄った百貨店で、なんと、高校時代の同級生B子と再会したのです。
B子は私の顔を見るなり、昔と変わらない調子で笑いました。
「地味子のくせに、こんなところに来るようになったんだ。無理してるんじゃないの?」
突然の言葉にあきれましたが、私は大人として受け流そうとしました。ところが、B子はさらに「あんた、まだ独身でしょ? 私はもうすぐ結婚するの。しかも相手は大手勤務のエリートなんだから」と、得意げに話し始めたのです。
そして「近くにいるから紹介してあげる」と言って相手を呼び寄せたのですが……B子の婚約者を見た瞬間、私は思わず息をのみました。
そこにいたのは、少し前まで私の部下だったA男だったのです。
エリート婚約者の本性
驚きながらも、私は「お久しぶりです。以前うちの会社にいた人ですよね」と声をかけました。A男は最初、表情をこわばらせて「え……たぶん、別の人じゃないですか」とごまかそうとしました。私が説明しようとすると、A男は「先輩、その話はちょっと……」と慌てて口を挟みました。するとB子は何かを察したのか、「え、なにそれ。ちゃんと聞かせて」と、話の続きを促したのです。
そこで、私は言葉を選びつつ、A男が女性関係のトラブルを起こして退職したことを伝えました。すると、B子はみるみる顔色を変え、「大手勤務のエリートはウソ?」「ほかにも付き合ってる女性がいたってこと?」とA男を問い詰めたのです。
そこへ、ちょうど待ち合わせをしていた兄がこちらにやってきました。兄はA男の顔を見るなり、「……まさか」と表情を変えました。
兄は以前、元恋人から「仕事の取引先でしつこく言い寄ってくる人がいる」と相談を受け、その相手の写真を見せられていたそうです。実はその相手とは、A男だったようです。私はその話をまったく知らなかったため、兄の反応を見て驚きました。
話を聞いたB子は、ようやくA男の本性に気づいたようでした。
思わぬ再会の結末
やがてB子は「まさかそんな……」とつぶやき、A男に「ウソばっかりつく人とは一緒にいられない。あなたとは距離を置きたい」と告げ、その場をあとにしました。取り残されたA男も、気まずそうに立ち尽くすばかりでした。
この一連の出来事を通して、私は改めて誠実に生きることの大切さを感じました。目立たなくても、自分なりに積み重ねてきたことには、ちゃんと意味があったのだと思えました。これからも仕事や周りの人と真摯に向き合いながら、自分らしく歩んでいきたいです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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