想像していなかったお産に
やっとの思いで迎えた38週。退院前の健診を受けている最中、先生から「あら? 子宮口が開いてきています。もう生まれそうですね。今から出産準備をしましょう。助産師と看護師たちに連絡を入れるので、このまま退院は中止です。病棟に歩いて戻ってください」と言われました。
初めての子どもだったので、いよいよ生まれるのだといううれしさと同時に、退院できるという喜びから一変して「怖い」という不安な気持ちで泣きそうになりました。その後、夫や両親、義母を呼び寄せ、病院内は出産準備のために慌ただしい雰囲気に。ところが、痛みは一向になく、「本当に出産するの?」という疑念が膨らむ中、家族みんなで何時間も待つ状態に……。
すると、先生が突然診察室に現れて「生まれないね。帰る?」と軽く言ったのです。「いやいや、退院するつもりで準備していたのに、もう生まれるからと言って呼び止めたのは先生でしょう! それなのに軽々しく『帰る?』ってどういうこと?」と家族全員が困惑し、怒り気味に。
さらにその後、扉の外で看護師さんと先生が言い合いを始めるという事態にまで発展しました。そのあと、看護師長さんが私たちに謝りに来て、「一度ご自宅でリラックスしましょう」という提案をいただき、家に帰ることになりました。
一度帰宅するとき、私は看護師さんに「先生とけんかされると、イライラして赤ちゃんを雑に扱われたりしないか怖いんです……」と心配する気持ちを正直に伝えました。すると看護師さんたちは、「そんなこと誰が許すもんですか! ご心配をおかけして申し訳ございませんでした。大丈夫だから、安心してくださいね」と力強く励ましてくれました。その言葉に救われ、自宅でリラックス。翌日、病院に戻って計画分娩という形で無事に赤ちゃんを出産することができました。
生まれるかどうかの判断は難しいでしょうし、状況が変わることは仕方ないとは思いますが、せめて不安になったり嫌な気分になったりするような言い方や行動は控えてほしかったなと思いました。何はともあれ、無事に生まれたことは何よりの幸せです。
◇ ◇ ◇
医師の指示が二転三転し、戸惑いや不安を抱えながら過ごされた時間は、きっととても大変だったことと思います。混乱や心細さを感じてしまうのも、無理はありませんよね。
妊娠・出産は、赤ちゃんやお母さんの状態によってその後の進み方の予測が大きく変わるもの。そのため、医師や助産師さんがその時々で最善を尽くして判断し、指示が変わることもあります。しかし、そんな中でもお母さんやご家族が抱える緊張や不安に寄り添うことは、とても大切なことですよね。
看護師さんの「大丈夫だから、安心してくださいね」というやさしい言葉が支えとなり、結果的に無事出産を迎えられたこと、本当によかったです。こうした温かい対応が、どれほど心を落ち着かせ、力になるのかを改めて感じさせられるお話でした。
監修者:関根直子(助産師)
著者:田辺 ひろみ/40代女性・歯科衛生士
1歳、4歳、8歳の子どもを育てる母。現在育休中。
作画:ゆる山まげよ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年4月)
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