夫婦でかみ合わない台所ルール
夫は料理も洗い物も積極的にしてくれる、とても協力的な人です。仕事で疲れている日でもキッチンに立ってくれるので、感謝しています。
ただ、台所の細かな使い方については、どうしても感覚が合わないところがありました。たとえば、ふきんは使ったら洗剤で洗ってほしいことや、シンクを使った後は軽く流しておいてほしいことなど、挙げ始めるといくつもあります。
とはいえ、細かいことまで口うるさく言うのも違う気がして、普段はなるべく文句を言わないようにしていました。
どうしても気になる「スリッパ問題」
そんな中でも、どうしても気になっていたのが、夫が台所でスリッパをはかないことでした。炒め物や揚げ物をすると、床にはどうしても油が跳ねます。そのまま靴下で油を踏んで家の中を歩くと、床がうっすら曇ったようになり、滑りやすくなってしまうのです。
「ほかの場所ではともかく、台所ではきちんとスリッパをはいてほしい」と何度か伝えてみても、夫は「ごめん」とその場では反省するものの、時間が経つと忘れてしまいます。
汚れた床を拭くうちに、私は「このルールはなかなか伝わらないのかもしれない」と、半ば諦めかけていました。
ついに起きた、すってんころりん事件
そんなある日、脂の多い豚肉を炒めていたときのことです。夫は靴下のまま台所に入ってきて、食器を手に取り、リビングへ運び始めました。手伝ってくれるのはありがたいけれど、またか……と心の中でため息をついた、その直後でした。リビングのほうから「ドカッ」という派手な音が響いたのです。
油のついた靴下のまま歩いた夫が、食器を持ったまま滑って転んでしまったのです。幸い、手にしていたのは割れにくい食器で、大きなけがもありませんでしたが、夫はかなりこたえた様子でした。
私が思わず「大丈夫? 靴下に油がついていたらやっぱり滑っちゃうよね」と声をかけると、夫は素直にうなずき、「これからはスリッパをはくようにするよ」と言ってくれました。
それ以来、夫は台所でスリッパをはくようになりました。本来なら、転ぶ前に気づけたほうがよかったのだと思います。ただ、結果としてお互いの感覚を共有するきっかけになったのは、よかったのかもしれません。
夫婦の暮らしは、こうした小さな違和感の積み重ねなのだと感じます。だからこそ見過ごさず、時には笑い話にも変えながら、少しずつすり合わせていけたらいいなと思った出来事でした。
著者:大野肉美/40代女性・2015年、2019年生まれの女の子を持つ母。趣味はK-POPや音楽活動。日常生活のクスっと笑えるエピソードを読んだり聞いたりするのが大好き。モットーは「一日一笑」。
イラスト:わかまつまい子
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年1月)
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