食事に誘われて
彼とは同じ部署だったこともあり、もともと話す機会が多くありました。そして、会話の際、音楽の趣味で意気投合したことから、彼から「デートしないか?」と食事に誘われたのです。
「最初のデートはあまり気張らない感じの方がいいよね」と向こうが気をつかってくれ、仕事終わりに会社からそこまで遠くない定食屋へ向かいました。
一瞬の「ピリついた雰囲気」
会話も弾み「楽しいな」と思っていたものの、その日の最後にひとつだけ気になったことがありました。
お会計で彼が「別々で」と店員さんに伝え、別々での会計はできないと言われた際でした。彼の顔が曇り「あぁ……そうなんだ」と低い声でボソッと呟き、雰囲気が一瞬変わったタイミングがあったのです。普段の明るい雰囲気とは異なるピリついた様子を感じましたが、すぐにいつもの調子に戻ったのであまり気にしてはいませんでした。
帰宅後メッセージアプリを確認すると、その日のうちに食事のお礼、良かったら今度は休日に遊びに行こうという文章が丁寧に送られてきていたため、トータルで考えたときに楽しかったことを思い出し、お誘いをOKしました。
2回目のデートで見てしまった本当の顔
最初のデートから2週間後の土曜日、その日は「おいしいお店があるから!」と彼おすすめのイタリアンへ行くことに。カジュアルなコース料理を選択し、2人とも食後の提供でアイスコーヒーを注文。
しかしその日お店は大盛況していたこともあってか、食前にアイスコーヒーが運ばれてきました。私はカフェでのアルバイト経験があり、「確かに今日は忙しそうだし、まぁいっか」くらいに思っていたのですが……。
なんと、彼がアイスコーヒーを運んできた店員さんに「おい」と怒ったように声をかけて、「コーヒー、食前に頼んでねぇんだけど」と強い口調で言ったのです。
謝る店員さんに対し追い打ちをかけるように、「そもそもアイスコーヒーを食事の前に飲むやつがどこにいるんだよ」「頭使って働けよ」など嫌味を連発。このとき、彼が「お客様は神様」マインドを持つ人だったことを知ったのです。
他のメニューが運ばれてきてもアイスコーヒーを運んで来た店員さんが来るたび「はぁ……こいつが運んでくるもの間違えてそうで怖いよね?」などと、嫌味を言い、私にも共感を求めてくるように。あまりにも執拗な態度に店員さんも涙目になっていて……。
最初こそ、まあまあと彼を諫めていた私でしたが、涙目になるまで追い詰める様子には「さすがにこれはない」と感じ……。うっかり、「お前は何様だよ」と強く彼に言ってしまいました。
彼は、まさか先輩である自分に対してそんな言葉が飛んで来ると思わなかったのか、私の言葉にだんまり。その後は黙々と食事をとることになり、食事後は早々に解散しました。それ以降、職場で彼はなぜだか私に敬語で話しかけてくるように。もちろんデートのお誘いもあの日以来なくなりました。けれど、彼のような「お客様は神様」マインドの人とは今後の関係を続けていくのは難しいと思っているので、むしろ清々しい気持ちです。
著者:水瀬こはく/20代女性・恋愛・ライフスタイル・金融・ITなど幅広いジャンルを執筆するライター。
イラスト:たこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年2月)
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