放置していたしこりの正体が判明

それは私が20代後半のころのことです。当時、左手のひらの隅にボコッとした小さなできものがあり、押すとズキッとした痛みがありました。一度皮膚科を受診しましたが、医師は「何だろうね」とだけ言い、特に詳しい検査や処置はありませんでした。診断らしい診断がつかないまま、放置していました。
ある日、ふとその部分を見ると、皮膚の表面から約2cmのガラス片がぽろりと出てきたのです。最初は何が起きたのかわからず非常に驚きました。後で思い返すと、数年前に自宅で蛍光灯を交換中に転倒して割ってしまったことがあり、そのときの破片が皮下に残っていたのだと気付きました。ガラス片が出た後は、手のひらの違和感や痛みは治まり、事態は収束しました。
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この経験を通して感じたのは、気になるしこりや痛みを放置することのリスクと、過去の外傷や出来事を医師にしっかり伝える重要性です。最初の受診で原因がわからなくても、違和感が続く場合は再診やセカンドオピニオンを検討するべきだと強く思いました。
【久野先生からのアドバイス】
外傷時に入り込んだガラス片などの異物が皮下に残存し、後に表出することは実際にあり得ます。鑑別には超音波検査が有用で、必要に応じてCT(コンピュータ断層撮影)をおこなうことがあります。自己処置は感染や組織損傷のリスクがあるため避けてください。痛みがある場合は摘出を検討してもよいケースがありますが、深く切除すると瘢痕(跡)が残る可能性もあります。とるべき処置については、利点と欠点を医師と十分に相談できる環境で判断することをおすすめします。
監修/久野 賀子先生(PRIDE CLINIC 医師)
PRIDE CLINIC 院長。長年にわたり大手美容クリニックで通常の美容皮膚科診療だけでなく、新入職医師の指導や、VIP対応などをおこなっている。それらの経験を通じ、気軽に先進的な治療を受けていただける、自由で明るいクリニックを目指している。
著者:千葉ゆうな/30代女性・主婦
イラスト:マメ美
胃がんのリスクが高まるピロリ菌

53歳の私は、今まで大病を患ったこともなく、年に1回の健康診断のみ受けていました。すると、2年連続で慢性胃炎の知らせが。血液検査をすると、なんと胃の中に「ピロリ菌」という菌がいることが判明!
ピロリ菌とは、幼少期の衛生環境が良くなかった時代に感染している人が多く、現代では感染者数が低下している菌だそうです。ピロリ菌に感染しても自覚症状がない人も多いらしく、私自身もほとんど胃に不調を感じませんでした。
しかし、このままピロリ菌を胃の中に保菌し続けると、「今後、胃がんの発生リスクが高まる可能性がある」と告げられ、私はピロリ菌除菌治療をおこないました。
さらに、医師からピロリ菌の感染経路についての話が。「ピロリ菌に感染するのは、幼少期だけ(乳幼児期に親などから口を介して感染している可能性が高い)」であるため、「両親・きょうだい・子どもも、ピロリ菌に感染している可能性がある」とのこと。
私はすぐに親族に伝え、みんなに血液検査で確認してもらうことにしました。すると、母だけではあったものの感染が判明!
まさか!母にがんが見つかってしまう
その後、母が胃カメラ(内視鏡)検査を受けると広範囲に及んで「胃がん」を患っていたことが判明しました。医師によると、おそらくピロリ菌感染が進行して、胃がんとなってしまったとのこと。
衝撃の診断が下りた後、母に体調で不具合はなかったのか話を聞いてみると、「実は胃の不調があり、嘔吐することが何回かあった」そうで、慢性的に胃薬を服用していたとのこと。せめてもう少し早く母の体調を把握できていれば……、自分の健康診断結果の第1回目でピロリ菌検査をしていれば……、など後悔があふれてきました。
その後、母はすぐに胃の全摘出手術をおこない、無事に成功しました。胃がなくなってしまったので、母は食事の量もぐんと減り、体重も激減。しかし、少しずつですが食事がとれるようになり、元気な姿を見せてくれるようになるまで回復しました。
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自分の胃の不調という健康診断の結果が、母の胃がんを発見する手がかりになってしまいました。母は胃を全摘出しなければならない結果となりましたが、少しでも発見が早ければ、他にも手立てがあったと思います。
ピロリ菌感染は、無症状であることが多く、誰でも保菌の可能性があるものです。ピロリ菌の有無は、血液検査や呼気検査などの簡単な検査で調べられました。自分の感染が判明して、親族(両親・きょうだい・子ども)もすぐに検査してよかったです。
監修/里村仁志先生(里村クリニック院長)
消化器疾患が専門。2003年 獨協医科大学医学部卒業、2005年獨協医科大学第1外科、2016年さいたま赤十字病院外科を経て、現在に至る。
著者:小林 奏/30代女性・主婦。コーヒーが大好き。2019年生まれの女の子、2022年生まれの男の子、年上の夫との4人家族。休日は家族でさまざまなイベントにお出かけしている。
イラスト:sawawa
え?まさか43歳で老眼!?

43歳を過ぎたころから目がかすむようになり物が見えにくくなりましたが、眼精疲労だと思い気にせずにいました。
いつしかかすみ目で物がよく見えない状態も、私の中では当たり前になってきていました。そのうちに無意識ですが、字を読む場合にはスマホやプリントを離して読む癖が。夫から「とうとう君も老眼じゃないの」とからかわれたときには冗談だと思い、本気で笑い飛ばしていました。
しかし、母の何げない「あなたも老眼よ、だって目を細めたり字を読むときの表情なんて私とそっくりよ」と言われたことにより、自分の目は疲れ目ではないのかと初めて気が付きました。
そこで眼科を受診することにしました。眼科では簡単な問診の後、視力の測定、眼圧測定、細隙灯顕微鏡検査(さいげきとうけんびきょうけんさ)、近見視力検査をおこないました。検査の結果、何も異常がなく、「老視(老眼)」という診断が下されることに。
医師が言うには、老眼とは病気ではなく、水晶体と言われるカメラではピントを合わせる部分が加齢により硬くなりうまくピントが合わなくなるため、目がぼやけたり、かすんだりするそうです。医師の診断と説明を聞いてから老眼鏡を買いに行きました。老眼鏡もかなりオシャレなデザインが豊富にあるので今ではファッションの一部として気に入っています。
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老眼は改善しませんが前向きに老眼鏡選びなどを楽しみ、うまく付き合っていこうと思っています。
監修/田辺直樹先生(田辺眼科クリニック院長)
日本眼科学会認定専門医。札幌医科大学医学部卒業。名鉄病院、名古屋大学、知多市民病院で眼科医員、公立学校共済組合 東海中央病院で眼科医長を務めたのち、2004年に地元愛知県名古屋市にて、田辺眼科クリニックを開院。子どもからお年寄りまで幅広い目の悩みに対するきめ細かいケアに定評がある。
著者:堀川ようこ/40代女性・主婦。とても元気な女の子と男の子、家事をしない夫と楽しく暮らしている。しかし、フルタイムで仕事をしていて、さらに更年期のような症状もボチボチ始まり家事と育児と仕事でかなり疲労気味。
まとめ
体の異変は、必ずしもわかりやすい症状として現れるわけではありません。今回のエピソードのように、数年前のけがが原因だったり、無症状のまま菌が胃を蝕んでいたりすることもあります。
一方で、老眼のように「病気ではなく加齢による自然な変化」だとわかり、正体が判明することで気持ちが軽くなるケースも少なくありません。
自分の健康診断の結果が家族の病気を見つけるヒントになることもあるように、普段から家族や親戚と健康状態について情報を共有しておくことが、自分と大切な人の心身を守るきっかけになりそうです。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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