不安を残しつつも義姉に託した、母への思い
私たちの家から自転車で15分くらいのところに兄夫婦が住んでいましたが、兄は非常に激務で出張も多く、なかなか時間が取れない状況。
どうしようか悩んでいたところ、専業主婦である義姉が「私に任せて! 近いから私が毎日お母さんの様子を見に行くし、サポートもちゃんとするわ」と快く名乗り出てくれました。
私はその言葉に心から安堵し兄にも了承を得て、母の生活費として毎月10万円を送る約束をし、日本を旅立ったのです。
母からのSOSと、義姉の裏切り
海外に渡ってから2カ月ほど経ったころ、母から「助けて……」と連絡がきました。
母親のことが気になりつつも、渡航してしばらくは、こちらで思わぬトラブルや生活準備に追われてしまい、安否確認程度の連絡しかできていませんでした。しかし、何も言わないので、元気でやっているのだろうと思っていました。母も海外に行った私に心配をかけまいと、姉の仕打ちを言わずにいたようです。
詳しく話を聞くと、義姉は最初の1回顔を出したきり、数カ月間まったく実家を訪れていないとのこと。私が送ったお金は一切母の生活費に充てられておらず、母は食費を切り詰めてカップラーメンで飢えをしのぎ、痛む足を引きずって自力で病院に通っていたのです。
胸騒ぎがして義姉のSNSを調べると、私たちが旅立った日から高級ランチやエステ、ブランド品の買い物を満喫している投稿がズラリと並んでいました。ある投稿には「義妹からのプレゼント♡」」という私の仕送りを自分の遊興費にしていることを示唆するような文章が載せられていました。
激務の兄はSNSを一切見ていなかったため、義姉はバレないと思い込んでいたのでしょう。私は義姉の裏切りを感じ、強い憤りを感じました。
あえて証拠を伏せた「反撃準備」
しかし、感情的に義姉を問い詰めても言い逃れされるのは目に見えています。
確実な証拠を掴むため、私は義姉のSNSの豪遊投稿をすべてスクショし、自分の手元に保存しました。そして、出張中だった兄に連絡を取り、「いくら義姉さんに任せているとはいえ、出張から戻ったらその足で必ず実家の様子を見てほしい」とだけ頼みました。
あえてSNSの件は伏せ、まずは兄自身の目で「現実」を見てもらうことにしたのです。
暴かれた真実
兄が出張から戻る予定の日。
兄から「実家の冷蔵庫が空っぽで、母さんがカップラーメンをすすってる! どういうことだ!?」と血相を変えた電話がかかってきました。
私はすかさず、「これが理由かもしれない」と、保存しておいた義姉のSNSの豪遊画像を兄のスマホへ一斉送信。目の前の悲惨な現実と、妹からの仕送りを食いつぶしてエステ三昧をしている妻の姿を見て、兄の怒りは頂点に達しました。
まさにその直後、何も知らない義姉から私へ「お母さんが特上寿司ばかりねだるから、仕送りを増やして」と催促の電話が来ました。
私は「了解です♡ 兄がいいと言ったら送りますね!」「今、兄は母と一緒にいるはずなので…!」と返答。
電話口で義姉が絶句した直後、彼女の背後から玄関のドアが乱暴に開く音と、激しい怒鳴り声が聞こえました。「お前、母さんを飢えさせてどういうつもりだ!!」
兄は母のいる実家で、まず食事を用意し、部屋の様子や通院状況を確認。母が少し落ち着いたのを見届けてから、義姉のいる自宅へ戻ったのです。
私が送ったSNSの証拠と、兄自身が目撃した実家の惨状という逃れようのない事実を突きつけられ、「魔が差しただけなの!」と電話口からは泣き叫び完全にパニックになってい義姉の声が聞こえてきました。
義姉の自滅と安心を取り戻した家族の絆
自分の家族を騙し、母のお世話を放棄し、酷い目に遭わせた義姉を兄が許すはずもありません。多忙を理由に任せきりにしていたことを深く反省した兄は、その日のうちに義姉に離婚を突きつけ、彼女を家から追い出しました。専業主婦で贅沢三昧だった義姉は、今では一人狭いアパートで、慰謝料と私への返済のために昼夜問わずパートを掛け持ちする苦しい生活を送っているそうです。
現在、母は兄と同居しています。兄は働き方を少し見直し、ケアマネージャーさんやデイサービスなどの公的なサポートも積極的に活用しながら、しっかりと母の面倒を見てくれています。離れて暮らしてはいますが、画面越しに見る母のふっくらとした笑顔と、責任感を取り戻した兄の頼もしい姿に、私は海外にいながらも心からの安心を感じています。
◇ ◇ ◇
大切な家族を想う気持ちにつけ込み、信頼を裏切るような義姉の行為は到底許されるものではありませんよね。ただ家族の介護や日々のサポートは誰か一人に任せきりにしてしまうと、思いがけないトラブルや負担の偏りを生んでしまうことがあります。身内だけで抱え込まず、ケアマネージャーやデイサービスといった公的な支援を上手に頼ることも、みんなが健やかに暮らすための重要なポイントかもしれません。大切な家族を守るために、周囲のサポートも柔軟に取り入れながら、無理なく協力し合える体制を築いていきたいですね。
【取材時期:2026年5月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。