結婚前、「家事も育児も協力するから」と言っていた夫。しかし、実際に子どもが生まれると、その言葉はなかったことになったかのようでした。
双子が夜中に泣けば、「うるさい、早く泣き止ませろ」と不機嫌になり、おむつを替えてくれたこともありません。
双子のワンオペ育児で限界寸前
ある日、私はいつものように双子の世話をしながら、合間を縫って夕飯を作っていました。しかし気づけば、夫の帰宅時間になっていたのです。
「ごはん、もう少しでできるから待っててね」
そう声をかけた瞬間、帰宅したばかりの夫は露骨に嫌そうな顔をしました。
「段取り悪すぎだろ。俺が帰ってきたときには全部並んでるのが普通じゃないの?」
さらに、私の姿を見てため息をつきました。
「その体、だらしなさすぎ。ジムでも行けば?」
双子育児でほとんど眠れていないことも、食事をゆっくり取れないことも、夫には関係ないようでした。
「少しでいいから手伝ってほしい」
勇気を出してそう伝えても、返ってきたのは冷たい言葉だけ。
「家事も育児も女の役目だろ。男がやることじゃない」
こうしたことが繰り返されるたびに、私は夫への愛情がだんだんと冷めていくのを感じていました。
突然の義姉宅への訪問
夫との結婚生活に限界を感じ始めていたころのこと。ある朝、夫が突然こう言いました。
「今日、姉さんの家行くから準備しといて」
義姉の家までは、車で片道2時間ほどかかります。双子を連れての長距離移動は準備だけでも大仕事です。
「急すぎるよ。せめて前日には言ってほしかった……」
そう言うと、夫は不機嫌そうに舌打ちしたのです。
「いつもそうやって文句ばっかりだな。早く支度しろよ」
結局、慌てて大量の荷物をまとめて出発することになりました。
案の定、車内は大混乱。慣れないチャイルドシートに双子は泣き続け、私は交互にあやしながら必死に対応していました。
しかし夫は、「ちゃんと泣き止ませろよ。運転に集中できないだろ!」と怒鳴るばかり。私は疲れと情けなさから、何も言い返せなくなっていました。
義姉の前で始まった私への悪口
ようやく義姉の家へ到着すると、義姉は開口一番、「遠かったでしょう。私はこっちから行くって言ったんだけどね」と申し訳なさそうに言いました。
どうやら、夫が勝手に「こちらから行く」と決めたようでした。私には一言の相談もなく……。
さらに義姉の前で格好をつけたかったのか、夫は突然、私の愚痴を話し始めたのです。
「こいつ最近ひどいんだよ。体形もだらしないし」
「寝たいとか言って、自分磨きもしないしさ」
「家のことも全然できてないんだよな」
さらに、「俺が帰ってもメシできてないことあるし」「洗面所も汚れてるし」「最近ずっとパジャマみたいな格好だし」と、不満を並べ続ける夫。私は恥ずかしくて、悔しくて、うつむくことしかできませんでした。
義姉が夫に突きつけた言葉
じっと黙って聞いていた義姉が静かに口を開きました。
「ねぇ、あんた。この子、いつ寝てると思ってるの?」
夫はぽかんとしていました。義姉は続けます。
「双子をひとりで育てるって、本当に大変なんだよ」
「しかも赤ちゃんはまだ小さい。睡眠不足でボロボロになるのは当然でしょう?」
さらに、義姉は、私が無造作にバッグの中に詰め込んだおむつやミルクを見ながら、あきれたように言いました。
「で、あんたは何してるの?」
「父親なのに、文句しか言ってないじゃない」
慌てて「いや、俺は仕事してるし……」「手伝う時間もないくらい忙しくて……」と言い訳しようとした夫ですが、義姉にぴしゃりと言われて黙り込みました。
「仕事してるのはこの子だって同じ。24時間休みなしで育児してるの」
「あなた、自分の子どもなのに“手伝う”って感覚なのがまずおかしいよ」
その言葉を聞いて、私は初めて、「私がおかしいわけじゃなかったんだ」と思えたのです。
後から聞いた話ですが、義姉は産後の私が少しでも休めるようにと夫に連絡したのだそう。お言葉に甘えて、双子を義姉に預け、私は久々にぐっすり眠りました。
少しずつ変わり始めた夫
義姉の家から帰宅後、夫はしばらく気まずそうにしていました。
正直、私の頭には離婚もよぎっていました。でも、生まれたばかりの双子を抱えている状態で、簡単に決断できることではありません。
私が迷っている間も、義姉は何度も連絡をくれました。
「無理しすぎないで」
「ちゃんと休みなさい」
「また何かあったら、私から弟に言うから」
その言葉通り、義姉は夫にもかなり厳しく話をしてくれたようです。すると少しずつですが、夫にも変化が見え始めました。
最初はぎこちなかったものの、おむつ替えをしたり、休日に子どもを抱っこしてくれるようになったのです。もちろん、まだ完璧ではありません。腹が立つこともあります。
それでも以前のように、私を一方的に責めることは減りました。
あのとき義姉が真正面から夫を叱ってくれなければ、私は本当に壊れていたと思います。今は「すぐに離婚」という結論を出すのではなく、夫が本当に変わっていけるのかを見守りながら、子どもたちと向き合っていこうと思っています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。