

なぜか様子がおかしいお客さま
当時の私は、ゴルフ場でキャディとして働いていました。その日は夏場だったこともあり、制服は薄手の夏用ズボン。しかも生理中だったため、体調にも少し気を張りながら仕事をしていました。
そんな中、男性4名のお客様をご案内していたときのことです。なぜかお客様たちが、私のほうをちらちら見ながら、どこか気まずそうにしていました。
「何か失礼なことをしてしまったのかな……?」そう思って不安になっていると、1人の男性が申し訳なさそうに口を開きました。
「お姉さん、すごく言いづらいんだけど……」
その瞬間、私は「怒られるのかも」とドキッとしてしまいました。しかし男性は、少し困ったような表情でこう続けたのです。
「ズボンに血が付いていて……」
指摘されて気づいた、まさかの事態
その言葉を聞いた瞬間、私はハッとしました。慌ててお手洗いへ向かって、ズボンを確認。すると、ナプキンがずれてしまっていたようで、制服に経血が漏れていたのです。
恥ずかしさと焦りでいっぱいになりながらも、新しいナプキンへ交換し、急いで身だしなみを整えて、お客様のもとへ戻りました。
そして私は、「不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ありませんでした」と謝罪しました。
思いがけない言葉に救われて…
すると、お客様はやさしくこう言ったのです。
「俺たち男にはわからないことだし、指摘したら失礼かなとも思ったんだよ。でも、汚れたままだと、この後の仕事にも影響するかもしれないと思ってね」
さらに、「もしおなかが痛くなったり、気分が悪くなったりしたら言ってね」と声をかけてくださいました。
私は、てっきり「不快に思われたに違いない」と思い込んでいました。ですが実際には、お客様たちは私を気づかいながら、勇気を出して伝えてくださっていたのでした。
その後、お客様がお帰りになる際には、「体、大事にしてね」と言っていただき、本当にありがたかったのを今でも覚えています。
まとめ
経血漏れは、できれば避けたいものですし、実際に指摘されると、やはり恥ずかしさや焦りを感じてしまうものです。もちろん、お客様にとっても、気まずい場面だったはずです。そんな中でも、やさしく声をかけてくださったお客様には、今でも感謝しています。
著者:重藤由希子/30代女性・ゴルフ場キャディ。20年以上の接客業経験を活かして、ゴルフや接客業などの執筆をしています。
作画:まっふ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)
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