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「へその鈍い痛みが続く」切開したのに数週間後に再発したしこりで気付いた病気の正体【医師解説あり】

へその奥に、小さなしこりがあることに気付きましたが、深く気にすることはありませんでした。ですが、その違和感は思っていたよりも長く残り、次第に不安へと変わっていきました。【医師解説あり】

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師早川 潤先生
産婦人科 | 早川クリニック 院長

産婦人科専門医。大阪大院医学博士。大阪・心斎橋で70年以上続く早川クリニックの院長として、思春期から更年期以降まで、幅広い世代の女性の健康を支えている。医師同士の相互評価により選ばれる「Best Doctors of Japan」にも選出。専門性に基づいた、丁寧でやさしい診療を大切にしている。HP:https://hayakawa-clinic.jp/
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小さな違和感に気付いた日

異変に気付いたのは、2025年の年末のことでした。へその内側に、ほんのわずかな膨らみのようなものを感じたのが始まりです。鈍い痛みが続き、「そのうち治るだろう」と思いながらも、どこか落ち着かない気持ちがありました。

 

1週間ほどたってもその状態が変わらなかったため、年末でも診療している総合病院の外科を受診することにしました。

 

切開後に再発したしこり

診察後、その場で切開処置を受けることになり、原因は血腫(けっしゅ/体内で血液がたまり、しこりのようになる状態)だと説明されました。

 

処置を受けたことでひとまず安心したものの、数週間後、まったく同じ場所に再びしこりができていることに気付きました。「どうしてまた同じところに……」と戸惑い、不安が一気に大きくなったのを覚えています。

 

寝返りや起き上がるときにつっぱるような感覚もあり、日常の何げない動作のたびに気になってしまうようになりました。

 

 

診断とこれからの向き合い方

不安を抱えたまま、別の総合病院で精密検査を受けたところ、「異所性子宮内膜症(本来は子宮内にある子宮内膜に似た組織が、子宮以外の場所にできてしまう病気)」と診断されました。

 

聞き慣れない病名に驚きながらも、原因がわかったことで少しだけ気持ちが落ち着いた一方で、これからどう向き合っていくべきか迷いも残りました。

 

慢性的に痛みがあるわけではないものの、生理前や排卵日前後になると鈍い痛みを感じることがあります。そのたびに体の変化を意識するようになり、できれば手術で取り除きたいという思いも強くなっています。

 

帝王切開で出産した女性に起こることがあると知り、自分の体に起きていることを少しずつ受け止めながら過ごしています。

 

まとめ

今回の経験を通して、体の小さな違和感でも見逃さず、早めに病院で診てもらうことの大切さが身に染みました。四十路を過ぎ、肩や背中の凝りやアレルギーなど、毎日のようにどこかしらに不調を感じる中で、自分の体とじょうずに付き合っていくしかないのだとも実感しています。不安を抱え込まず、これからも丁寧に向き合っていきたいと思います。

 

医師による解説:へそのしこりと異所性子宮内膜症の正体

へそのしこりには粉瘤(ふんりゅう)や臍ヘルニアなどさまざまな原因がありますが、月経に合わせて痛みや腫れ、時に出血を繰り返す場合は、「異所性子宮内膜症」が疑われます。まれな病気ですが、見逃されやすいため注意が必要です。

 

本来の場所以外で増殖する「子宮内膜症」

子宮内膜症とは、子宮内膜に似た組織が子宮の外に生じ、女性ホルモンの影響で炎症や出血を繰り返す病気です。それが「へそ」に生じたものを「臍部子宮内膜症」と呼びます。月経の時期に一致して、しこりが硬くなる、痛む、皮膚越しに出血の色が透けて濃く見える、といった変化が見られることがあります。

 

なぜ「へそ」にしこりができるのか

帝王切開や腹腔鏡手術の後に、手術瘢痕(しゅじゅつはんこん/手術の後の傷痕)へ病変が生じることがあります。一方で、手術歴がなくても異所性子宮内膜症が起こることがあり、血流やリンパ流による移行、あるいは組織の化生(子宮内膜に似た細胞に変化すること)など、いくつかの説が考えられています。ただし、原因はまだ一つに確定していません。

 

病変をしっかり見極めた上で治療

診断には症状の経過に加え、画像検査が参考になりますが、確定診断は、摘出または生検(病変の一部を採取して詳しく調べる検査)した組織の病理検査でおこないます。治療としては、病変を十分に切除する手術が選ばれることが多く、ホルモン療法(内膜症組織の増殖を抑える治療)が補助的に使われることもあります。月経痛、性交痛、不妊などがある場合には、骨盤内の子宮内膜症合併の有無も含めて、産婦人科で相談するとよいでしょう。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

監修:早川 潤先生(早川クリニック 院長)

著者:足立香織/40代女性・パート

イラスト:ほや助

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年5月)

 

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