合コンで引き立て役にされた僕
ある日の夕方。終業間際に、営業部の中でも目立つ存在のB田から合コンに誘われました。最初は断ったものの、「人数が足りないから来るだけでいい」としつこく言われ、僕は数合わせのような形で参加することに。
お店に入ったあと、僕は「早く帰りたい……」と思いながら、静かに飲んでいました。すると案の定、B田は僕を見て、「こいつだけは人選ミスだったかもな。どう見ても合コン向きじゃないし」と笑いながら言ったのです。
その場にいた女性たちも、「たしかにちょっと地味かもね」と笑っています。さらにB田から「こいつ普段から地味なんだよ。もしかしてチャンスあると思って来たの?」とからかわれ、僕は返す言葉がありませんでした。
引き立て役にされてしまった僕。「もう帰ろうかな。会費だけ払えばいいか」と考えていたとき、予想外の展開を迎えました。
思わぬ人物から話しかけられて…
僕が席を立とうとすると、後ろから「ねえ、私に内緒で合コン?」と声をかけられたのです。
振り向くと、そこに立っていたのは幼なじみのA子でした。最後に会ったのは1年前の同窓会です。昔から明るく、人の輪の中心にいるような子でしたが、大人になった彼女はますますきれいになっていて、一瞬にして周囲の注目を集めました。どうやら、偶然同じ店で食事をしていたようです。
A子は僕の隣に座ると、「久しぶり。元気にしてた?」と笑顔を向けてくれました。その様子を見たB田は急に態度を変え、「へえ、こんなきれいな子と知り合いなんだ?」と会話に割り込んできます。
さらに、B田は「名前、何ていうの? よかったら連絡先交換しようよ」とA子を口説き始めました。しかしA子は「ごめんなさい。今日は彼と話したいので」ときっぱり断りました。
B田は僕を見て、「へえ、こいつと?」と小ばかにしたように言いました。するとA子は真剣な表情になり、「彼は昔からやさしくて、人を傷つけるようなことは言わない人です。私は、そういうところがすてきだと思っています」と言ってくれたのです。
僕は思わず、胸がいっぱいになりました。その後、A子から「よかったら、このあと少し飲み直さない?」と誘われ、僕たちは店を後にしました。
仕事で立場が逆転!?さらに…
後日、会社でも思いがけない出来事がありました。B田が担当する大事な取引先との商談に、僕はサポート役として同席することになったのですが……商談中、先方から資料の内容について細かく聞かれたとき、B田はうまく答えられず、言葉に詰まってしまったのです。
僕が小声で「必要なら補足します」と伝えると、B田は「お前の出る幕じゃねえよ」と冷たく言い放ちました。しかし先方が納得せず、契約の継続が危うい状況になってしまいました。
商談後、僕は上司に確認を取ったうえで、先方への回答を資料にまとめました。そして後日、上司と一緒に説明に伺うと先方は納得してくれ、契約は無事に続くことに。上司から「助かったよ」と声をかけられている僕を見て、B田は気まずそうに黙り込んでいました。
A子とはその後も連絡を取り合うようになり、少しずつ距離が縮まっていきました。そしてしばらくして、僕は「恋人になってくれませんか」と彼女に告白。すると、A子は「昔からあなたのやさしいところが好きでした」と答えてくれました。
合コンではつらい思いもしましたが、A子との縁が動き出すきっかけになりました。これからは仕事も恋愛も、自分らしく大切にしていきたいです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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