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「辞めます(笑)」新任地のホテルで古参スタッフが嫌がらせ⇒僕「わかりました!」退職届を受理すると

僕は新卒で入社したホテル運営会社で、長年フロントや清掃などの現場業務からキャリアを積んできました。「お客様を大切にしてこそ、最高のサービスを提供できる」という信念のもと、裏方として地道に業務改善のノウハウを学んできたのです。そんなある日、自社が買収した経営難の老舗ホテルの再建担当に抜擢され、新任の支配人として出向することになったのですが……。

ホテルの従業員の様子が…

僕が任されたのは、かつて地域で長く愛されていたホテル。客足が遠のいている理由を明らかにしようと現場に入ると……その理由は、数日でわかりました。長年勤める一部の従業員が、「昔のやり方で十分だ」と新しい方針を拒絶し、「顔なじみだから、適当に接客していれば大丈夫(笑)」と緊張感を欠き、新規・常連問わずフロントでの基本的な挨拶すら怠っている始末でした。

 

さらに、目先の利益を出すために勝手にサービスの質を落とすなど、身勝手なコストカットまで横行。

 

ホテルの未来を心配するスタッフのひとりは、「昔のような、お客様に愛されるホテルに戻したいけれど、上の人たちには逆らえなくて…」と涙ながらに現状を訴えてくれました。僕も、お客様を大切にした接客をしたいと考えていました。僕は、「このホテルを立て直せるように努めます」とそのスタッフに伝えました。

 

僕は抜本的な業務改善案を提示しましたが、古参のリーダーをはじめとするベテラン層は猛反発。「親会社から来た若造が何を偉そうに」「俺たちが辞めれば、このホテルは回らなくなるぞ」と僕を侮り、退職届を突きつけてきたのです。彼らの表情からは、長年居座った職場を自分たちの思い通りに動かせるという傲慢さが滲み出ていました。

 

退職届を即受理!

「わかりました。退職届は受理しますね」

 

僕は迷うことなく、彼らの退職届を受け取りました。予想外の展開に、彼らは一瞬言葉を失っていて……。おそらく、僕が「お願いだから辞めないでくれ!」と彼らに泣きつくのを期待していたのだと思います。

 

しかし、僕は事前のヒアリングで彼らの横暴さを把握していました。もし僕が、彼らに業務態度を変えるように言えば、彼らは退職届を出してくるかもしれないと予想していて……。僕は、万が一彼らがストライキや退職を盾に抵抗してきた場合に備え、親会社には応援スタッフが入れるようすでに手配していたのです。1日くらいなら、現場経験の長い僕と残った若手スタッフだけでも十分に回せると踏んでいました。

 

「有給もあると思うので、退職希望日を教えてください」

 

毅然とした態度を取る僕に対し、彼らは「素人がホテルを回せるはずがない!」と捨てゼリフを吐いていて……。僕は、ホテルから出ていく彼らを見送りました。

 

ホテルを改善するには

彼らが去った後、僕は残った若手従業員たちと共に、接客の質をゼロから見直しました。笑顔での挨拶、ホテル館内の徹底した掃除、そしてお客様一人ひとりの要望に真摯に耳を傾けるという、ホテルマンとして最初にたたき込まれる基本を再び徹底することにしたのです。

 

半年後、僕たちのホテルは徐々にお客様が来てくれるように。そして、SNSの口コミから評判が広まり、週末は予約で満室になるほどの活気を取り戻すことに成功したのです。共にホテルを立て直してくれた若手たちからは、「あなたのおかげで、ここで働く誇りを持つことができます!」と感謝の言葉をかけられました。長年、現場で培ってきた僕の「お客様を大切に」という信念も、スタッフと共に道を切り開いたことで、間違っていなかったのだと証明されたのです。

 

ホテルを覗きに来たのは

ある日のこと、かつてホテルを去った古参リーダーが、客として来店しました。「どうせ素人ばかりで大混乱しているだろう」と冷やかしに来たのでしょう。

 

僕は、彼に気が付きましたが声をかけずにいました。彼は、最初こそ威勢の良い雰囲気でしたが、無駄のない動きで完璧なサービスをこなすスタッフたちを見てあ然としていました。自分たちが中心でサービスをしていたころとは、見違えるほど活気あるロビーの姿に打ちのめされたよう。終始無言のまま、逃げるようにホテルを後にしていきました。

 

その背中を見送りながら、僕は困難から逃げずに誠実に向き合えば、状況は必ず好転するのだと改めて確信しました。自分にできることから一つずつ積み重ねていくことの大切さを、このホテルでの経験から学びました。

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

 

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ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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