妊娠中もバリバリ仕事をしたかった私
初めて子どもを授かった当時、私は印刷会社で営業アシスタントとして働いていました。お客様のところへ行き、印刷物の打ち合わせをしたあと、オフィスに戻って設計書や仕様書を作成するのが主な仕事。入社4年目で任される仕事が増え、お客様とも楽しく仕事ができており、やりがいを感じていました。
また、産休育休制度はあったものの、男性が多い職場だったため、妊娠を理由に仕事ができないとは言いたくありませんでした。そのため、妊娠がわかっても仕事は減らさず、それまで通り自分のペースで進めていました。
何の前触れもなく「切迫早産」に…
妊娠8カ月になったころ、そろそろ引き継ぎ資料を作らなければと思いつつも、日々の業務に追われていました。そんななか妊婦健診に行くと、「子宮頚管が短くなっているから、自宅安静が必要」と、医師からの突然の言い渡し。「仕事に行っちゃダメってことですか?」と聞くと、「出産が終わるまで、無理だと思ってください」と言われ、愕然としました。明日出社するつもりで未完了のまま残っている仕事が山ほどあるのに、どうしよう……と途方に暮れてしまいました。
結局1週間の自宅安静後も状態はよくならず、切迫早産のため入院となり、予定より1カ月も早く産休に入ることになってしまいました。
いつ出社できなくなっても大丈夫な準備を
出社できなくなったあとは、メールや電話で会社の人たちと連絡をとりながら、なんとか引き継ぎをしました。私にしかわからない業務も多く抱えていたため、会社の人たちはもちろん、お客様にもかなり迷惑をかけてしまい、悔しくて涙が流れてしまうこともありました。
初めての妊娠だったので、妊娠中の働き方について深く考えなかった私。産休開始予定日はあくまでも「予定」であり、その日まで確実に働ける保証はないのだと思い知らされました。周囲のためにも自分のためにも、「明日出社できなくなっても大丈夫な準備」を、早い段階からしておくことが大切だと痛感。そうすることが、おなかの赤ちゃんのためにもなると気付きました。
1カ月半に渡る入院生活の末、予定より2週間早く生まれてきた娘。その後は順調に育ち、私は現在第2子を妊娠しています。子育てをしていく中でも、できることは前倒しでやっておくことが大切だなと改めて感じる毎日。特に妊娠中は心身ともに余裕を持った暮らしを心がけ、実践しています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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イラスト/さくら
監修/助産師 松田玲子
著者:金谷ともみ
第2子妊娠中、5歳の娘の母。働きながら結婚、出産、産休育休を経て復帰、マイホーム購入などを経験。よりフレキシブルな働き方を求めて、ライターに転向。