身近で重なった異変
私が28歳の誕生日に、パートナーが膵炎(すいえん/膵臓に炎症が起こる病気で、強い腹痛や吐き気、嘔吐などを伴うことがある)で入院し、同じころに父の大腸がん(だいちょうがん/大腸に発生するがんで、早期には自覚症状が乏しい一方、進行すると血便や腹痛などが現れることがあります)も見つかりました。
突然の出来事に頭が追いつかず、不安と戸惑いが入り混じる中で、これまでの生活を見直さなければならないと感じるようになりました。私自身、食事や運動に気をつかうようになり、健康への意識が一気に高まっていきました。
想定外だった手術の現実
膵炎の入院から数年がたった昨年、パートナーに大腸がんが見つかりました。ステージ2で、当初は腹腔鏡手術での切除が見込まれていると説明を受けていましたが、実際には想定どおりには進みませんでした。
過去の膵炎の影響で腹腔内の癒着が強く、腹腔鏡手術での対応が難しいと判断され、7時間を超える開腹手術になりました。手術後、医師からは「今後、状態によっては再び手術することが難しい可能性があります」と伝えられ、その言葉の重さに強い不安が残りました。
生活習慣と向き合うきっかけ
パートナーには暴飲暴食や過度の飲酒の習慣がありました。病気の背景にはさまざまな要因があると思いますが、私は日々の生活習慣についても考えるようになりました。
近くでその様子を見てきたこともあり、自分自身の生活についても見直したいと思うようになり、私は医師に相談の上、大腸カメラと胃カメラの検査を受けました。
まとめ
身近な人の病気が重なったことで、健康は突然揺らぐことがあるのだと実感しました。だからこそ、自分の体の変化を軽く見ずに向き合いたいと思うようになり、食事や生活習慣にも以前より意識が向くようになりました。
医師による解説:消化器の病気と生活習慣、手術で起こり得ること
膵炎や大腸がんなどの消化器の病気には、体質や年齢、遺伝的な要因に加えて、飲酒、食事、運動習慣などの生活習慣が関係することがあります。ただし、病気の原因は一つに決められるものではなく、「生活習慣が悪かったから」と単純に結びつけすぎないことも大切です。ここでは、膵炎や大腸がん、手術で起こり得ること、受診や検査の目安について解説します。
膵炎と生活習慣の関係
膵炎は、膵臓に炎症が起こる病気です。急性膵炎では、強いみぞおちの痛みや背中の痛み、吐き気、嘔吐などが見られることがあります。原因としては、胆石やアルコールが代表的ですが、脂質異常症、薬剤、原因がはっきりしないものなど、さまざまなものがあります。
過度の飲酒や脂質の多い食事は発症や再発に関わることがあるため、日常的な習慣の見直しが重要とされています。
腹腔鏡手術が開腹手術に切り替わることもある
大腸がんの手術では、体への負担を少なくする目的で腹腔鏡手術が広くおこなわれています。ただし、癒着が強い場合や出血リスクがある場合、腫瘍の状態などによっては、安全性を優先して開腹手術に切り替わることがあります。過去に腹部の炎症や手術歴がある場合には、術前にその可能性が説明されることがあります。
大腸がんは早期には症状が乏しいことも
大腸がんは、早期には自覚症状が乏しいことが多く、進行すると血便、便通の変化、便が細くなる、腹痛などが現れることがあります。大腸がんのリスクには、年齢、家族歴、飲酒、喫煙、肥満、運動不足、食生活などが関係すると考えられています。生活習慣を見直すことは大切ですが、それだけで予防できるわけではないため、年齢やリスクに応じた検診も重要です。
受診や検査を考える目安
腹痛や便通の変化、血便などの異変がある場合は、自己判断で様子を見るのではなく医療機関で相談することが望まれます。年齢や家族歴、リスクに応じて内視鏡検査などを検討することもあります。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修:渡海義隆先生(半蔵門 渡海消化器・内視鏡クリニック 院長)
著者:工藤有希子/40代女性・自営業
イラスト:アゲちゃん
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年5月)
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