プロポーズ翌日に婚約破棄
付き合った彼からプロポーズを受けた私は、迷うことなく「お願いします」と返事をしました。3年交際していましたし「やっと結婚できる」という喜びでいっぱいだったのです。でも、その幸せはわずか1日で終わることとなりました。
翌日、彼から突然呼び出され、「やっぱり結婚はナシにしたい」と切り出されたのです。
理由を尋ねると、「忘れられない女性がいる。その人への気持ちが消えなかった」と言われました。
じゃあなんで3年も交際して、プロポーズもしたの―?そんな気持ちで頭が真っ白になっていた私に、彼が言ったのは、「俺を夢中にさせられなかったお前にも原因がある」とまで言われて……。
衝撃と混乱で引き止める気持ちもなく、婚約を解消。彼とは別れることになりました。
このことを両親に報告すると、両親も驚いていましたが「そんな人と結婚する前に本性がわかってよかった」と励ましてくれ、悲しい気持ちは消えないものの、救われる思いでした。
妹から結婚の報告
その日の夜、妹から「大丈夫?」と心配する連絡が届きました。
私は婚約破棄になった経緯を簡単に説明し、「彼の一番になれなかったみたい」と送ると、妹はしばらく沈黙したあと、突然こう言いました。
「実は私、結婚することになったの」
皮肉なタイミングだ……とは思ったものの、素直にお祝いしたいと感じた私。「おめでとう。どんな人なの?」と聞くと、妹からは「私のことをすごく好きでいてくれる人。婚約者までいたのに私を選んでくれたの」という返信が。
婚約者がいたのに自分を選んだ。その一文が、婚約を破棄されたばかりの私には妙に引っかかりました。それでも、このときはまさか自分と関係がある話だとは思わず、「そうなんだ」と返すことしかできませんでした。
すると最後に、「お姉ちゃんにもそんな人が現れるといいね。私は昔からモテたけど、お姉ちゃんはそういうタイプじゃないから難しいかもしれないけど…」
というメッセージが届きました。なんだか毒のある言い方が気になったものの、「おやすみ」とだけ送って、その日はやりとりを終わらせました。
妹の婚約者とは?
それから約1カ月後、妹が婚約者を紹介したいということで、両家の顔合わせが開かれました。会場へ入り、婚約者の顔を見た瞬間、私は言葉を失いました。
そこにいたのは、婚約破棄した私の元彼だったのです。
驚きのあまり言葉を失っていると、しばらくして妹からメッセージが届きました。
妹「びっくりした?」
私「……どういうこと?」
私の言葉に妹は、「実は、お姉ちゃんと付き合っているころから私にも連絡がきていたの」「遊び半分で相手をしていたけど、お姉ちゃんにプロポーズしたって聞いて、『私と結婚する?』って聞いたら、本当に婚約を破棄してきたんだよね」と悪びれる様子もなく打ち明けたのです。
さらに、「私のほうが美人だし、結局、私を選んだんだから仕方ないよね。ごめんね」と笑う妹。
目の前が真っ暗になるような気持ちでした。元彼への怒りはもちろん、自分の姉を傷つけても何とも思わない妹の考え方が悲しくて、返す言葉も見つかりませんでした。
2人が迎えた結末
それから半年後、妹の結婚式がおこなわれる日。式の招待を辞退していた私が自宅で過ごしていると、妹から突然電話がかかってきました。
泣きながら「彼が結婚式に来なかった」と話す妹。
なんと元彼は式当日になって姿を見せず、「やっぱり忘れられない人がいる。結婚できない」と一方的に連絡してきたそうです。
結局、私への婚約破棄と同じ理由で、妹との結婚まで投げ出したのでした。
私はしばらく黙って話を聞き、「あなたも私も、相手を見る目がなかったね」とだけ伝えました。
すると妹は、「私はまたすぐにいい人を見つけるから」と。
実はこのとき、私は結婚相談所で出会った誠実な男性と真剣交際を始めていました。そのことを伝えると、妹は「嘘でしょ?」と驚いていました。
その後の元彼のことはわかりません。妹は今も婚活を続けているようで、時々「いい人と巡り合えない」と嘆かれたり、紹介を頼まれたりすることもありますが、返信は適度にしています。
婚約を破棄され、妹の行動にも衝撃を受けた経験でしたが、時間が経った今振り返ると、あのとき無理に結婚しなくて本当によかったのかもしれないと思います。今は、結婚相談所で出会った彼と、お互いを大切に思える関係を育みたいと思っています。
イラスト:藤まる
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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