「次期専務と結婚するから、あなたは用済み」
上司であるAさんは、ある日、会議室の前を通りかかった際、中から「次期専務はあいつに決まりだな」という会話が聞こえてきたそうです。しかもAさんは、社長が自分の名字を口にしていたと主張しました。
すっかり舞い上がったAさんは、あろうことか、私と交際している彼女にまで接近しました。もともと彼女は、結婚相手の肩書きや収入を気にするところがあり、Aさんはそこにつけ込むように「俺は次期専務になる予定なんだ」と自慢げに話したそうです。
実はAさんは以前から、私の彼女のことを気にしていたようでした。職場の飲み会で何度か顔を合わせたことがあり、そのたびに「彼女、感じがいいよな」「お前にはもったいないんじゃないか」などと、冗談めかして言われたこともあります。
さらにAさんは、「将来を考えるなら、俺みたいな男を選んだほうがいい。結婚前提で付き合わないか」と彼女に迫ったとのこと。彼女はその場ですぐ返事をしなかったようですが、翌日、私を呼び出して信じられないことを言い放ちました。
肩書きに目がくらんだ彼女の突然の別れ話
「私、次期専務になる人と結婚したいの。あなたとはもう付き合えない」
あまりにも突然の別れ話に言葉を失う私に、彼女は悪びれる様子もなく「ごめんね。でも、将来を考えたらAさんのほうがいいと思ったの」と続けました。こうして彼女は、あっけなくAさんに乗り換えてしまったのです。
ショックもありましたが、あまりにも身勝手な2人の振る舞いに呆れ、私は静かに身を引くことにしました。
勘違い男の暴走と、明かされた衝撃の事実
「次期専務」の座を射止めたと信じて疑わないAさんは、社内でも露骨に横柄な態度を取り始めました。同僚だけでなく、先輩社員や上司にまで上から目線で接する始末。周囲はそんな彼を冷ややかな目で見ていました。
ところが、Aさんを有頂天から突き落とす衝撃の事実が発覚します。実はわが社は株式譲渡により、別会社の傘下に入ることが進められていたのです。新体制への移行に伴い、役員人事は大幅に見直されることに。専務に昇進するどころか、既存の役員ポストも整理されるという厳しい現実が待っていました。
元彼女「やっぱり私にはあなたしかいない」
事態を把握しきれず食ってかかるAさんに、上司は冷たく告げました。「君を専務にする話なんて、一度もしていないが?」その瞬間、Aさんは顔面蒼白に。会議室から漏れ聞こえた名字は、新たな親会社からやってくる人物のことだったのです。しかもその人物が、偶然にもAさんと同じ名字だっただけでした。
さらにAさんは、これまでの横柄な勤務態度や、今回の勘違いによる業務トラブルを重く見られ、別の部署へ異動することに。
一方、玉の輿を狙って私を捨てた元彼女は、Aさんの転落を知って大慌て。「こんなはずじゃなかったの! やっぱり私にはあなたしかいないわ」と、今さら私にすがりついてきました。しかし、肩書きだけで私を簡単に裏切った相手を、もう信じることはできません。すでに気持ちを完全に切り替えていた私は、彼女をきっぱり突き放しました。
そして今は、清々しい気持ちで仕事に打ち込んでいます。
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肩書きや立場だけで相手を判断したり、根拠のない噂を都合よく受け取ったりすると、大切な信頼を失ってしまうことがあります。目先の欲や思い込みに振り回されず、冷静に、そして誠実に行動したいですね。
【取材時期:2026年6月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。